記録

記録

先週のこと

もうすぐ8月が終わりそうだが相変わらず毎日のように暑い。ここ最近は、そうめんばかり食べている。昼と夜がそうめんなんて日もざらにある。そうめんがとびっきり大好きだというわけではないのに食べている。実は麺つゆが美味しいからなのではないかと思いたくもなるが、鰻が美味しいのはタレが美味しいからであるという風潮に逆らってきた自分としては、そうめん自体を肯定していきたい。

先週は、KAATで『アルヴィン・スプートニクの深海探検』を観た。夏休みのキッズプログラムだけあって9割親子連れでキッズたちに囲まれながら観たのだがこれがとても良い作品だった。演劇、映像、パペットを使った子ども向けの一人芝居ということらしいのだが、大人の方が胸に来る作品だった。普通に泣いた。最愛の妻を亡くした夫が、妻の魂を追ってひたすら深海に潜っていくという物語で、冒頭なんかは完全にピクサーの『カールじいさんの空飛ぶ家』のそれ。カールじいさんは空に向かい、アルヴィン・スプートニクは海に潜る。本当に子ども向けかと疑いたくなるほど、舞台の上は終始暗く悲哀に満ちていた。子どもたちもその雰囲気に圧倒されたのか静かに舞台を見つめていた。小さい時からこんなに良いお芝居に連れて行ってもらえる子どもたちは幸せだ。 

先週は『スパイダーマン ホームカミング』も観た。ジョン・ヒューズの影響を感じさせる素晴らしい作品だった。しかも、ステレオタイプが多い学園モノ映画の中でしっかりと現代のアメリカの多様性を表現できていた。Netflix『13の理由』も向こうの高校生の多様性を描いていたのでそういう流れが映画やドラマの中で現れてきているということだろう。『13の理由』はやっと観終わったわけだけどもひたすらに辛かった。体育会系やチアがトップに君臨するスクールカーストの在り方がSNSによって変化し、より複雑なものになっているのが今のアメリカのリアルなのかと驚愕し恐ろしくなった。どうでもいいことなのだけど、『スパイダーマン ホームカミング』と『13の理由』の2つの作品で、椅子の裏に大量のガムが張り付けられてる描写があって、これは向こうのあるあるなのかと面白くなった。ここからは今週のことを書いていく。

月曜日

9時から18時までアルバイト。休憩中にお昼を買いに外に出たら、小学生がプールバックをぶんぶん振り回しながら「今日は塾がないからスーパーハッピー」と言っている場面に遭遇した。小学生の発するスーパーハッピーという言葉の純度の高さよ。大人がスーパーハッピーと言っても説得力がないけれど、子どものスーパーハッピーにはなぜか説得力がある。帰宅してからは、Netflixで『マスター・オブ・ゼロ』を見始めた。あまりに面白く、シーズン1を一気に見てしまった。

 

火曜日

この日も9時から18時までアルバイト。帰宅してから『マスター・オブ・ゼロ』のシーズン2を見始める。6話の「ニューヨーク、アイラブユー」があまりにも素晴らしすぎて泣いた。どの話にも共通していることだけれど、たった30分でこれだけのことを表現してしまう巧みさが異常だ。5話ラストのタクシー内の長回しもやばかった。

 

水曜日

この日も9時から18時までアルバイト。帰宅してからまたまた『マスター・オブ・ゼロ』シーズン2の続きを見た。ついに最終話まで観終わった。もうなんというか、これが人生だよね…という気持ちで一杯になった。『ドキュメンタル』シーズン3も毎週の楽しみになっている。シーズン2は正直面白くなかったのだが今回のシーズン3はメンバーからして最高だ。

 

木曜日

この日も9時から18時までアルバイト。さすがに毎日のようにアルバイトをして疲れた。バイト先まで電車で一時間ほどかかるので、毎朝満員電車に揺られながら通った。この日は、ぎゅうぎゅうの電車の中で、穂村弘の歌集を読んでいる人がいた。朝の満員電車で歌集を読む余裕が羨ましかった。

 

金曜日

三鷹芸術文化センターでままごと『わたしの星』を観た。僕が言うまでもなく素晴らしい作品だった。高校生たちがとにかく輝いていた。どうして高校生はあんなにも眩しく見えるのだろうか。いわき総合高校のお芝居や、追手門学院高校に授業見学へ行った際もその眩しさに打ちのめされた。自分がある程度の年齢を重ねたからそう見えるのだろうか。しかしそれを単なるノスタルジーだと思うのはなんだか違うような気もする。

 

土曜日

父親が高円寺の阿波おどりを見るために東京へ来た。高円寺に住んで今年で4年目になるが、初めて阿波おどりを見に行った。とにかく人が多い。大きな道沿いでみんな踊るのだが、その道沿いにあるアパートやマンションのベランダから住民が顔を出して阿波おどりを見下ろしている光景にグッときた。夫婦や子ども連れ、赤ちゃんを抱えている人など、それぞれの生活がベランダから垣間見えた。

 

日曜日

やることがないのでラジオを聴きながら外をふらふらしていた。オードリーのオールナイトニッポンを聴きながら春日の住む、むつみ荘にも行った。家から徒歩5分という驚異的な近さに気づいたのがつい先週で、とても驚いた。阿佐ヶ谷だというのは知っていたけれど、自分と同じで高円寺と阿佐ヶ谷の間だったとは。しかも何度も前を通ったことがある場所だった。録画していたゴッドタンのゴールデンスペシャルを観た。めちゃくちゃ面白くてずっと笑っていた。buzzfeedの佐久間さんのインタビュー記事も素晴らしかった。

www.buzzfeed.com

面白いものを作っている人は、常に現在進行系で面白いものを吸収している。ノスタルジーなんかに溺れていないのだ。