記録

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2024年3月23日〜3月24日

3月23日(土)

朝8時起床。天気は悪く雨が降っていた。10時からの『ゴーストワールド』を観に行くために電車で移動していると雨がみるみる雪に変わり、駅に着く頃には吹雪のようになっていた。しかしそんなことは関係なく黙々と歩いた。先週も同じ道を歩いたので慣れたものだ。雪まみれになりながら東座へ着き、チケットを買うと今日も飴をもらえた。

劇場に入るとお客さんは3人しかおらず上映が始まった。もう30歳前になり、そういう時期は過ぎたので真正面から共感することはなかったが、イーニッドもシーモアも自分の中のどこかにまだいる気がしたしこの気持ちを忘れたくないと思った。映画館を出ると雪は止んでいた。駅で30分ほど電車を待ち、松本へ戻ってきた。お昼ご飯を食べようと駅前をうろうろしたがどこも満席で、運良くラーメン屋に入れたが美味しくなくてがっかりした。これなら安定の松屋にしておけばよかった。いつも混んでいるので美味しいかと期待してしまったが外見のロゴと店内のダサさからどこか敬遠していたこれまでの勘が正しかったのだ。駅前や観光地だからという理由だけで人が入るが大して美味しくないお店には心底腹が立つ。これまでもビジネス街にある美味しくない中華料理屋や学生街にある美味しくない蕎麦屋に腹を立ててきた。立地だけに寄りかからず美味しさの追求をしてくれ。

駅前で外国人のツアーガイドが大きな声で「This is not a safe place!」と叫んでいたがここはスラム街ではない。

 

3月24日(日)

昼からまたもや東座へ行き、今日はビクトル・エリセ『瞳をとじて』を観た。

開場を待っている間、前の回の『ゴーストワールド』のエンドロールの音楽が聞こえてきた。大学生の時に『ミツバチのささやき』と『エルスール』を池袋の新文芸坐で観てそれはもう感銘を受けたエリセの30年ぶりの新作は、正直なところやや冗長ではあったが思い返すとその長ささえもエリセと映画の距離のように思えた。切り返しが多くこれまでのような印象的なショットや光は多くはなかったが、ラストシーンのスクリーンの光に照らされる顔とまなざしにはやられた。