記録

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2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Things So Faint But Real

高層ビルやマンションに夕日が当たり、まるで最初からそれが綺麗な橙色の建物だったのではないかと見間違えるような日がある。そういう美しい夕暮れを、人々が行き交うなかで立ち止まって見つめている人がいる。残念ながら僕はそんな人にはなれなくて、誰も…

目の前には水蒸気

起き上がる気力もなく、ベッドで横になり、枕元に置かれた加湿器から白く水蒸気が立ちのぼるのをぼーっと見つめている。この状況、短歌とかで詠まれてないかと思ったがまったく思い出すことができない。 2日前からインフルエンザにかかってしまった。アルバ…

なにもかもが輝いて手をふって

静岡駅前行き、と書かれたバスが信号待ちをする僕の前をゆっくりと走っていく。窓際に座る人が、窓ガラスに頭をもたれさせながら、ぼんやりと外を眺めている。松屋、渋谷マークシティ、サンデーコーヒー、道玄坂マンモス、餃子の王将。目に見える看板の言葉…

一生枯れさせない

このペン、今朝借りたままで。すみません あっ!どこかで無くしたかと思ってたんです!よかった。 日がすっかり沈んで、室内と外の境目のぼんやり薄暗い場所でかわされたほんの数秒の会話に、どうしたって喜びを感じてしまう。アルバイト先に毎日来る佐川さ…

ゆるい坂の上から

苦しくても書いて、苦しいから書いて、楽しかったこともうれしいことも、ゆるい坂の上から町全体を公平に見下ろすような視線で書いていってほしいです。 先日、このような言葉をいただいた。ここにその言葉を載せることは、その言葉をくれた人を自分のために…

西日が差すだけ泣きそうで

初めは危い谷の小川の橋を渡るような心配事があるが驚き迷うことはありません 後には何も彼も平和に収まります 凡て小さいことも用心していればよろしい おみくじの言葉だ。今年2回目のおみくじも大吉であった。2019年は大吉を乱獲している。この調子で世の…

古いハム

すみません!そのパニーニ、古いハムでした! 帰省する前の年末、家までの坂を登りながらパンをかじっていたら、パン屋さんのお兄さんが走りながらそう伝えてきた。僕の手にはもう3口ほどかじられたパニーニがあり、お兄さんもそのかじった跡を見つめていた…