記録

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旅行前のこと、今週のこと

卒業旅行から帰ってきて、旅行記を書こう書こうと思ったままぐんぐんと毎日が過ぎていく。残された学生生活を存分に満喫しているとかではなく、毎日アルバイトをしている。朝から夕方まで働いているので、まるで4月からの社会人としての練習であり、3月末までアルバイトへ入ることになってしまったので、今は社会人へのスムースな以降期間なのではないかとさえ思う。なんとか時間を見つけて旅行記を書きたい。とりあえず、旅行前のことと旅行から帰ってきてからのことを書いていく。
たしか、旅行へ行く数日前に大杉漣が亡くなった。前のアルバイト先に、阿波踊りサークルに入っている人がいて、その人が自由参加できる徳島の阿波踊りの連で踊っていたら隣で大杉漣が踊っていたという話を思い出した。その元バイト先の人は、新しく来た店長が嫌いだからという理由で辞めてしまって、次はサーティワンで働くと言っていた。大杉漣は高校生の時に舞台で見たことがあって、小さい劇場だったのですごい近い距離でそれなりに印象に残っているのだが、そのことよりも先に元アルバイト先の人のことを思い出した。長嶋有の『もう生まれたくない』みたいだなあと我ながら思った。あまり意識していなかったのだが、誰かを媒介にして誰かを思い出す瞬間は世の中に溢れている。この同じ日に、今のアルバイト先の社長から、旅行の餞別を頂いた。餞別を渡す瞬間に社長が、いま悠生くんにも昔こうやって餞別を渡したことを思い出した、と言っていた。書きながら思ったのだがこれは人を媒介にしたのではなく、餞別を渡す行為が誰かを思い出させただけだった。とにかく、人は不意に誰かの死や行為によって思い出されている可能性があるわけで、これってなんとなく希望じゃないですか。
旅行から帰ってきてからは、ほりぶん『荒川さんが来る、来た』、ギレルモ・デル・トロシェイプ・オブ・ウォーター 』、小田尚稔の演劇『是でいいのだ』を観た。どの作品も本当に面白く素晴らしかった。『シェイプ・オブ・ウォーター 』は湯浅政明夜明け告げるルーのうた』だと思った。今週観たこの3つの作品とも、寂しさや孤独といったものが中心にあった。『是でいいのだ』は、3月11日に三鷹でこの作品を観たという体験も含めて記憶に残った。
今の家に引っ越して来て2ヶ月ほどが経とうとしている。数日前に代々木上原や渋谷のあたりまで散歩した。雑誌で見たことあるお店ばかりで代々木上原エリアのお洒落さに恐れ慄いた。お昼に魚屋さんが経営している魚力というお店でなめろう定食を食べた。システムに戸惑った。すぐ近くのシブパブで本を見て帰った。POPEYEを買おうかと思ったのだけど、めちゃめちゃお洒落な本屋でPOPEYEを買う行為がとても恥ずかしく思えてやめた。コンビニでPOPEYEを買う人間であり続けたいと思う。
今朝、気温を確かめるために窓を開けて外を見たら、梅が咲き始めていた。

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引っ越して来て2ヶ月、梅の木の存在に初めて気づいた3月11日でした。