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中欧旅行記チェコプラハ編

WBCチェコ戦を観ていたらふとチェコでの旅行のことを思い出し、下書きに眠っていた2018年の思い出を2023年に更新する。中央旅行記の他の国はこちらから読めます。

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中欧旅行記の最後の国、チェコプラハでの出来事について書いていく。

チェコへは、ウィーンから個人で手配した相乗りタクシーで向かった。タクシーはホテルまで迎えに来てくれて、そこから別のホテルに泊まっている相乗り相手を拾っていく手順であるようだった。どんな人が乗ってくるのだろうとドキドキしていたのだが、一向に相乗り相手が現れない。運転手はイライラしているようで、何度も電話をかけていた。かれこれ30分ほど車内で待機するも現れず、僕たちだけを乗せてタクシーはチェコへ向かって走り出した。目的地は、チェコにあるチェスキークルムロフという街だ。2時間半ほどの間、ひたすらなにもない道を走る。

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ウィーンからチェコへ向かう道中は、一度だけガソリンスタンドでの休憩があった。

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海外のスタンドというだけで少し気分が高揚した。オーストリアから国境を超え、チェコへ入ると少しだけ家々が現れ始めた。チェコらしいどれも可愛い家ばかりだ。そして、目的地であるチェスキークルムロフへたどり着く。タクシーの運転手とさよならをする。事前に調べた情報によると観光案内所で荷物を預けられるとのことだったので、案内所へ向かう。街の地面が石畳なため、キャリーケースが非常に持ち運びにくい。無事荷物を預け、街の散策を始める。チェスキークルムロフは、街全体が世界遺産なので、どこを切り取っても美しい。

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チェスキークルムロフのメインはお城なのだが、ちょうどお昼時だったので、お城へ行く前にお店に入ることに。チェコでの初食事は、グラーシュというチェコの郷土料理。ビーフシチューのような感じ。蒸したパンが添えられていた。この蒸したやわらかいパンは、プラハに行ってからも何度も食べることになる。

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寒い体にはとても温かく美味しかった。お店もとても良い雰囲気だった。

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隣のこの席に老夫婦が座っていて、お茶をしながら手紙を書いていた。旅先からの手紙、憧れてしまう。お腹を満たし、いざお城へ。

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場内の門をくぐり、坂をぐんぐんと上へ登っていく。すると眼下には、先ほどまでいた街が広がっていた。

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奥の建物がこの街の教会だ。美しい景色にしばしうっとりし、城を下る。川が凍っていた。

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もう少し街を散策していると、現地の人が住んでいる住宅街のエリアに迷い込んだ。何人もの子どもたちとすれ違った。坂を登ると、先ほど登った城を反対側から見える場所にたどり着いた。

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本当にこじんまりとした街だ。少し歩けば端から端まで見て回ることができる。協会へも行ってみた。

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協会のすぐ外のあたりで音楽が聞こえてくるなあと思っていると、近くの建物の中にバイオリンを背負った子どもが吸い込まれていく。その建物を覗くと、子どもたちがたくさんいた。

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何かの授業を受けているようだった。ここは学校なのだろうか。見知らぬ土地で、子どもたちの奏でる音楽に耳をすます幸福な瞬間に浸る。ぐるっと街を見終わり、この日のうちに、チェスキークルムロフからプラハへ移動しなければならないため、街のはずれにあるバス乗り場へ行く。

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プラハ行きのバスも日本から事前に予約していた。めちゃめちゃ安く、3000円もしなかったため不安だったのだが、コンセントあり、映画もありの快適空間だった。

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一つ一つの座席にモニターがあって驚いた。ここから2時間半ほどかけてプラハへたどり着く。駅で下ろされ、まずは切符を買うことに。3日間乗り放題みたいなのがお得らしかったのでそれを買う。

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ちなみに、プラハは物価がめちゃめちゃ安い。地下鉄に乗り、ホテルへ行く。チェックインし、荷物を置いてから街へ繰り出す。もうすっかり夜になっていた。夜ご飯を食べるためお店に入る。

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ここでもまた、お昼と同じようなものを食べた。そして、チェコといえばビールである。ビールは水より安く、200円とかで飲めてしまう。ほとんど苦くなく、お酒がまったく飲めない僕でも美味しいと思えた。しかし、アルコールには弱いので、半分ほど飲んでギブアップ。もう夜が遅かったので、この日はご飯を食べてホテルへ戻った。ちなみに地下鉄はこんな感じ。

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地下鉄ではかなり顕著だったのだが、どことなく無機質でどんよりした雰囲気は過去の共産主義の影響もあるのだろうか。勝手な思い込みかもしれないが。ホテルへ戻る前に近くのスーパーへ寄ると犬が飼い主を恋しそうに店内を見つめていて可愛かった。

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翌日は、朝から街へ出てプラハ城へ行くことにしていた。路面電車の走る街並みひとつひとつにいちいち感動して写真を撮った。

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プラハ城は高台にあるので周りを囲む階段をひたすら登っていく。

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しばらく歩き続けるとパッと景色がひらけ、プラハの街並みを見下ろす場所にたどり着いた。

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街そのものがこうして美しさを保っていることに感動してしばらく眺め続けた。ここからさらに歩き進め、お城の近くまでくると巨大な教会が目の前に現れた。聖ヴィート教会だ。

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とにかく大きい。ゲームのボスと闘う場所みたいだ。しかしこれは教会の側面であり正面へ回るとさらに立派な姿を見せてくれた。

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中へ入ると外からは想像のできない内側からのステンドグラスの美しさにうっとりした。

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こんなの神聖な気持ちにならざるを得ない。教会を出てからはお城を見学した。撮影禁止だったので写真はない。お城の敷地内にはちょっとした街があり、家々が並んでいる。そこの一角にはかつて牢獄だった場所がありこうして不気味な器具が並べられていた。

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拷問器具を見ると明治大学にある拷問器具博物館を思い出す。高校生の頃、クラスでオープンキャンパスに行った際に友達とこっそり抜け出し拷問器具の数々を見に行ったのだ。そんなことを思いながらプラハ城をあとにしていざ眼下に見えていた街へ。プラハの街はそれはもうどこを切り取っても美しかった。

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改めて写真を見ていると本当に素敵な街だったなと思う。適当なお店に入り、昼食をとった。

ここでもやわらかいパンが付け合わせで出てきた。やわやわのパンにソースをひたひたにして食べるのが美味い。カフカミュージアムへも行った。

プラハには本屋がとても多い。とくに街のいたるところに古本屋がある。

特に絵本が有名な国なので、絵本専門の古本屋も多数あり、何軒か周り絵本をたくさん手に入れた。とある小さな古本屋に入ると頑固そうなおじさん店主がいて、この作者の絵本が欲しいんですと恐る恐る話すとあいにくないと言われたが、こっちへこいと奥の事務所に案内され作業部屋みたいな場所を見せてもらえた。

旅先での優しさと貴重な経験にやたら感動してしまった。街をぶらぶらしているとおもちゃ屋が目に入り、ふと入ってみると中が遊園地のようになっていて驚いた。

ゴーレム伝説発祥の地と言われるシナゴークへも行った。裏には梯子があり、この屋根裏にゴーレムが眠っていると言われているらしい。

ちなみにゴーレムと聞いて真っ先に思いつくのはコントゴーレムのことである。プラハの街は歩いてるだけで楽しいのであっという間に夜になりホテルに戻った。ベッドの上で絵本を広げて満足感に浸った。

翌朝、タクシーで空港へ向かいいくつかのトランジットを経て日本へ帰ってきた。

今になって5年も前の旅行を振り返るとコロナ前の世界が懐かしくて仕方がない。またいつか気兼ねなく海外へ行ける日が来ることを祈る。最後にプラハの橋で見かけた撫でられ過ぎて輝く犬を添えて終わりにする。