記録

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1週間のこと 11月28日〜12月4日

先週は1週間のことを書くことができなかった。なにもない日なんてあるわけないんだけど、あまり書くことがなかったのだ。『湯を沸かすほどの熱い愛』という映画を観たのだがあまり面白くなかった。評判が高いようなので期待したのがいけなかった。劇場では号泣している人がたくさんいて若干引いた。あらゆる気持ち悪い表現や演出は、泣くことによって帳消しになるのだろうか。

週末に友達に誘われて就活の合同説明会のようなものに行った。合同説明会というものに不信感を持ちまくっていたのだが、やはり行く必要がなかった。むしろ嫌悪感さえ覚えた。そもそも毎週どこかで行われている就活のセミナーだったり説明会というものは、こちらの不安に漬け込んだ悪徳商法のように思えてしまう。こんなことを言ったところで、すべて就活をしたくない言い訳になってしまうのだが。今週のことを書いていく。


月曜日

大学で授業を受けたあとに髪を切りに行った。散々ここで書いてきたことだが、美容院がめちゃくちゃ苦手だ。入店前から、切ってもらう髪型をどのように伝えるかのシミュレーションを何度もする。そもそもこのシミュレーションをしない人間はいないのではないかとさえ思う。いざ髪を切られ始め、美容師が会話を投げかけてくるも毎度のごとくうまくキャッチボールができない。日常生活でさえ仲の良い人としかスムーズな会話ができない人が美容院というお洒落空間かつ、美容師というまったく異なる人生を歩んできた人と会話を弾ませることができるはずがない。次に生まれ変わるなら美容院で緊張しない人になりたい。なぜだかわからないが、髪を切り終わっても顔に付いた髪の毛を払い落としてくれず、顔中に細かい髪の毛を付着させたまま帰宅した。

帰りの駅のホームで、人混みの中、携帯電話を高くかかげて、左右に振り回している人を見かけた。


火曜日

大学に行った後バイト。一緒に入った人が他店舗のヘルプの人だった。ずっとひとり言を言っていた。ひとり言を言っている人はそのことに対して自覚的なのだろうか。もし自覚的でないならば、自分もよくわからない行動をしてしまっているのではないかと怖くなる。こんな心配はただのめんどくさい自意識に過ぎないのだが、いつになっても消えない。

バイトから帰ってくると、アパートの隣の部屋にスケボーが立てかけてあった。隣に住んでいる人はスケボーを移動手段として使っているのだろうか。ちなみに街中でスケボーに乗っている人を見るとつい笑ってしまう。

今週も『キングちゃん』が面白かった。先週のドラマチックハートブレイク王は特に最高だった。芸人のチョイスが完璧だ。面白いのにひな壇などでうまく生き残れない芸人を、その芸人が活きる企画に置いてあげる佐久間プロデューサーの素晴らしさ。


水曜日

阿部和重の『シンセミア』が面白すぎて日常生活に支障がでている。授業中も家に帰ってきてもずっと読んでいる。めちゃくちゃ厚いので読んでも読んでも終わらない。

amazonプライムビデオで松本人志による『ドキュメンタル』の配信が始まった。早速見たのだが面白かった。芸人10人が部屋に集められて、笑った人が失格というシンプルなルールにも関わらずこれからますます面白くなっていく予感がする。

同じくamazonプライムM-1グランプリを第1回から見た。審査が厳しくて驚いた。めちゃくちゃピリピリしていた。その中で第1回も第2回もおぎやはぎが今とスタンスも変わらずしっかりと面白かった。今では笑い話となっている点数の低さも見れた。何度も出場している笑い飯や千鳥の漫才が回を重ねるごとに面白くなっていくのも感心してしまった。しかしやはり、2007年のサンドウィッチマンが敗者復活から優勝したのは何度見ても感動する。


木曜日

なにをしていたか思い出せない。


金曜日

課題をやっていた。お昼にバーン・イサーンへタイ料理を食べに行った。カオマンガイを食べた。このお店はランチが17時くらいまでやっているからありがたいし、なにより安くて美味しい。

来週から台湾に行くので旅行計画を立てた。2度目になるので台北の観光ではなく、台湾鉄道に乗ってローカル線の旅行にしようと思う。調べているだけで楽しみでしかたなくなってくる。


土曜日

課題をやっていて1日が終わった。 


日曜日

M-1グランプリを観た。個人的にはさらば青春の光を推していたのだが残念だった。しかし全組ほんとうに面白かった。銀シャリの優勝は納得だ。お笑いほど常に新しい表現や発想を追い求めて変化しているものはないんじゃないかと思う。敗者復活ではAマッソを応援していたが案の定順位が低かった。今回の賞レースでかけてないネタをやったように見えた。おそらく敗者復活から決勝にいける見込みがないことを自分たちでも分かっていたのだろう。来年こそはなんとか決勝に進んでほしい。もしくは佐久間プロデューサーあたりがテレビで上手く使ってくれることを望む。その後に放送されたロンハーのM-2グランプリも面白かった。1人で声を出しながら笑った。


僕のイヤフォンや『この世界の片隅に』など 11月14日〜11月20日

月曜日

朝、音楽を聴きながら駅の階段を登っていた。上からすごい勢いでおじさんが下りてくるので怖いなあと思っていると、おじさんの腕が僕の上着のポケットから伸びていたイヤフォンのコードに引っかかった。引っ張られたiphoneがポケットから飛び出し階段を滑り落ちていく。おじさんは後ろを振り返ることもなく腕に引っかかったイヤフォンを、ゴミを捨てるように階段の下に投げた。たしかにいきなり腕に白くて長いものが巻きついていたら驚くかもしれない。しかし、投げ捨てなくてもいいではないか。僕は呆然とするしかなくて、階段の下に落ちたiphoneとイヤフォンを人混みの中から拾った。やるせない気持ちになった。

大学から帰ってきてバイトも無く暇だったのでアップルパイを作った。我ながらに美味しくできた。バニラアイスを買ってきたりしてアップルパイの上に乗せたりなんかして最高だった。

 

火曜日

大学で授業を受けてからバイト。一緒にシフトに入った人が1年ぶりに実家に帰ったと言っていた。友達と会ったりどこかに行った?と聞くと、誰とも会ってないしどこにも出かけてないけど、しまむらだけ行きました!教えてくれた。

 

水曜日

シャムキャッツの新譜『君の町にも雨はふるのかい?』を買った。

【Amazon.co.jp限定】君の町にも雨はふるのかい?(ポストカード付)

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とても良い。しかもアルバムではないのに10曲以上入っているのだ。

「すてねこ」という曲が好き。

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木曜日

2回目のロロ『すれちがう、渡り廊下の距離って』を観に行く。何回観ても素晴らしい。一瞬一瞬が愛おしくて仕方ない。

横浜から帰る途中、新宿で月曜日に起きたことと全く同じことが起きた。またもや知らないおじさんの腕が僕のイヤフォンに引っかかったのだ。案の定ポケットからiphoneは飛び出すし、イヤフォンはおじさんの腕に絡みつく。しかも今回はおじさんが腕にイヤフォンが絡みついたことに気づかない。スタスタと歩いていくおじさんを必死に追いかけるも群衆の中におじさんと僕のイヤフォン消えて行った。1週間に同じことが2回も起きるなんてどう考えても僕のせいだ。あのイヤフォンは今頃どうなっているのだろうか。腕に絡みついていることに気づいた瞬間におじさんはどんな反応をしたのだろうか。

雨宮まみさんが亡くなったというニュースをツイッターで見かけた。たまたま岸政彦さんと雨宮さんの共著『愛と欲望の雑談』を読んでいたので驚きと共に自分でも理解できない気持ちになった。岸さんが雨宮さんの死に際してネットに書いていたことに胸を打たれた。

 

体に気をつけてとか、なにかひとこと声をかけたらよかったのかなと思います。たぶん、雨宮さんに少しでも関わりのあるひとは、全員同じことを思ってるでしょう。

間に合わなかった一言があって、でも、間に合った一言もたくさんあると信じたいです。ちょうどいいタイミングでかけられるちょうどいい一言が、実は、自分たちも気づいてないだけで、この世界にはあふれてるんじゃないでしょうか。それが間に合ってくれたおかげで、私たちはその存在に気づかないだけなんです。ほんとうはそういう一言がたくさんあって、それで私たちは何とかやっていけているのだろうと思います。

自分たちでも気づかない、そういうことがたくさんあって、この世界が成り立っている。そう信じたい。

 

 

金曜日

この世界の片隅に』を観た。誰がなんと言おうと傑作に違いない。その生活描写に胸を震わされた。戦争があろうがなかろうが、常に生活は私たちの目の前にあってそこを生きているのだ。しかし、事実として戦争はあった。気づかないうちにじわじわと迫ってくる戦争はいつの間にか生活を侵食し始めるのである。丁寧に生活することこそ、それへの唯一の抗いなのかもしれない。反戦などというわかりやすいメッセージが語られることもなく、観客の想像力に任せている点も良かった。また、微笑ましい場面も多く、劇場でも笑いの声が多く上がっていていい雰囲気だった。しかし、平日ということもあったせいか年齢層の高さに驚いた。40代以上が8割方を占めていた。若い人こそ観るべき作品だと思う。

作中は呉が舞台なわけだが、2年ほど前に呉に行ったことを思い出した。これは呉の軍港の写真。

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映画を観た後だと2年前とはまた違った風景に見える。

 

土曜日

ずっと家にいた。柴崎友香が文を書いた絵本のような『いつか、僕らの途中で』を読んだ。今は絶版になっているのでネットで古本として手に入れた。

いつか、僕らの途中で

いつか、僕らの途中で

 

遠距離恋愛をしている男女の手紙交換の物語だ。どこかとどこかという柴崎友香らしいテーマだった。

 

日曜日

来月に台湾に行くので旅行本を探しに色々と本屋を回った。2度目の台湾なので珍しいところに行ってみたいと思い、面白い場所を紹介している本を探したのだがいいものが全くなかった。挙句の果てには代官山のツタヤにまで足を伸ばしたがめぼしいものは見つからなかった。代官山という超絶おしゃれな場所で肩身の狭い思いをするだけだった。歩いている人みんなが自信に満ち溢れているというかお金を持ってそうというかとにかく苦手だ。収穫のないまま、家に帰ってきてラジオを聴きながら部屋の掃除をした。夕飯にごま豆乳鍋を食べた。美味しかった。

京都やロロのいつ高など 11月7日〜11月13日

月曜日

大学で授業を受けた後にバイト。とくに面白いことはなかった。

 

火曜日

昼頃から飛行機で大阪へ行った。ゼミの自主参加の授業のためだ。自分は水曜日から参加する予定だったのでこの日は京都まで移動して観光した。あいにくの雨だったのだが、ちょうど紅葉の季節なのでお寺に行くことにした。ちょうどこの日から永観堂というお寺でライトアップが始まるということなので行ってみることに。

初めて行ったお寺だったのだが、池に色づいた葉が映っていて綺麗だった。

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こういうそれっぽい写真を撮ってはみたものの、あまりにもそれっぽ過ぎて撮っている自分が恥ずかしくなった。

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雨のせいか人もあまりいなく、ゆっくりと見ることができた。

夜は京都に住んでいる友達とご飯を食べた。おしゃれな創作京料理のお店に連れて行ってくれたので緊張した。お互いに来年から就活が始まるのでこれからのことを話した。自分に自信があって、進むべき方向性が定まっている人が羨ましい。夕飯を食べ終え、さよならをした。

 

水曜日

朝から大阪のとある高校に、高校演劇の指導で有名な先生の授業見学に行った。本当に刺激的で素晴らしい授業だった。基本的には演技というよりも身体の運動なのだけれど、常に空間を意識した指導に驚かされた。こんな授業を高校生の時に受けたら、今後の人生であらゆる物事に対する見方が変わってくるのではないだろうか。

これは先生の指導とは関係ないのだが、楽しそうに体を動かす高校生たちを見て無性に感動してしまった。彼ら彼女たちの運動が生に直結している様子と、どこまでも開かれた可能性に向かって全力で取り組む姿勢に泣きそうになった。大阪に行った甲斐があった。

授業を見た後は京都に戻った。夜からお芝居を観る予定だったのでそれまでの間、嵯峨の大覚寺に行った。ここはいつ行っても比較的人が少ないので好きなお寺だ。

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ここでもそれっぽい写真を撮った。

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永観堂ほどは紅葉していなかったが派手過ぎない感じが良い。

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 大覚寺から帰ってくるバスの中でもそれっぽい写真が撮れた。 

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夜にロームシアターという劇場で庭劇団ペニノの『地獄谷温泉 無明の宿』を観た。とんでもないものを観てしまった。こんなにも圧倒されるお芝居は久しぶりだ。この感覚は観た人としか共有できないのではないか。今年の岸田國士賞受賞作であるわけだが、戯曲だけ読んでもこの凄さは理解できないと思う。

お芝居を観たそのままの足で夜行バスに乗って東京に戻った。

 

木曜日

朝、新宿に着いてそのまま大学に行った。夜行バスの疲れでひたすらに眠かった。夕方からのバイトもだらだらやってしまった。

 

金曜日

AマッソがM-1の準決勝に進出していた。これは嬉しい。どうにか決勝に進んでほしい。もう売れる未来しか見えない。ランジャタイが敗退してしまったのは悔しい。あの漫才がテレビで披露されれば、何かが少し変わるのではないだろうか。あとは、アルピーのラジオで話題のまんじゅう大帝国も動画で見たのだがめちゃくちゃ面白い。またAマッソの話に戻るのだがやはり何度見ても面白い。

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 番組の企画でリズムネタを作らされているのだが、縛られた枠の中でもAマッソらしいネタで本当に最高だ。盛り塩や防人などのチョイスが素晴らしい。

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土曜日

課題をやったりごろごろしていた。

 

日曜日

横浜STスポットでロロの『すれちがう、渡り廊下の距離って』を観た。いつ高シリーズの3作目。今回も素晴らしかった。ああもう「距離」が世の中すべての物語を生んでいるのではないかとさえ思った。渡り廊下を始めとするどこかとどこかを繋ぐモチーフの点在とその往復にたまらなくなってしまった。「楽しい会話ってワープかよ」というセリフも大好きだ。会話だって往復なのだ。大場みなみ演じる白子が篠崎大吾演じる太郎に写真を渡す場面があった。その写真は全て太郎の元彼女との思い出の場所である。ロロ主宰の三浦直之が一貫して描き続けている、好きだったという気持ちはずっと消えずにそこに在り続けるという象徴のようであった。あとは、白子と太郎がひもQによってつながったシーンもおかしいのだがグッときた。本当にこのシリーズが大好きなので語り出せばきりがない。毎度のことながらキャストも最高だった。なかでも大場みなみの役は現実にこんな人がいたら好きになってしまう。特に声がいい。ロロの舞台にでる役者はみんな声が良いように思う。とにかくこのいつ高シリーズがずっと続くことを祈るばかりです。

 

 

 

10月31日〜11月6日

月曜日

大学で授業を受けた後バイト。この日も芸能人が来た。もはや、芸能人が来る喫茶店として売り出せる。東京03のコントは面白いと思う。

なにかバイト中に面白いことはあっただろうか。トーストに塗られているバターが少ないと文句を言ってくるおばさんがいた。別皿にバターだけ山盛りにして持っていったら、トーストにこれでもかと塗り、ペロリと食べてしまった。バターにトーストを乗せて食べているようだった。その隣に座っていた年齢不詳の白いジャージの男性が、俺東大めざしてるんですよ、とおばさんに話しかけていた。なんなんだその宣言はと思った。赤の他人に話すことによって自分を追い込むスタイルなのか。


火曜日

なにがあったか思い出せない。


水曜日

また学生映画の審査をした。6時間もだ。本質的ではないことによって作品を否定する人たちがいて驚いた。あまりにも無駄な議論が多かった。


木曜日

芸劇にチェーホフの『かもめ』を観に行った。僕個人としては満島ひかりの演技を生で見れたのでそれだけで満足してしまった。満島ひかりは最高だ。声がいい。

舞台を観た後はバイト。この日は暇だった。早くお店を閉めれたので帰宅してからここ最近の日課のジョギングをした。暗いコインランドリーの中でパソコンをしている人を見かけた。


金曜日

『ザ・ギフト』を観た。あまり話題になっていないのだがなかなか面白い映画だった。もっと注目されてもいいような気がする。

ブルータスの漫才特集を読んだ。芸人に対するリスペクトがちゃんとあったので安心した。昭和からの漫才史が見応えがあった。


土曜日

TBSラジオのラジフェスに行った。この日の目的はアルコ&ピース、ハライチ、うしろシティの3組のイベント。お昼にバナナムーンでお馴染みのかおたんでご飯を食べた。麻婆豆腐を食べた。美味しかった。去年はめちゃくちゃ混んでいたのだが、今年は空いていた。目的のイベントはとても面白かった。JUNKメンバーももちろん面白いのだが、この3組は次世代感があって良い。


日曜日

ひらのりょう『FANTASTIC WORLD』刊行記念イベントに行ってきた。目的はロロのお芝居だ。ロロ初の音楽劇は現実と虚構が混じりあった素晴らしいものだった。もう一人のゲスト七尾旅人のひらのりょうに対する愛は凄まじいものがあった。大きな愛を目撃した奇跡みたいな夜だった。


1週間のことや永い言い訳など 10月24日〜10月30日

月曜日

大学で授業を受けてからバイト。今週も芸能人が来た。頻繁に来る人なのでもはやなんの驚きもない。池松壮亮は良い役者だと思う。この日は他店舗のヘルプの人と一緒だった。その人が閉店前に自分の店に帰ってしまったので閉め作業が1人だった。夜23時過ぎの薄暗いお店の中が怖かったのでラジオを流しながら作業をした。それにしてもradikoのタイムフリー機能は本当に便利だ。まったく興味のない番組まで聴いてしまう。それが意外に面白かったりするからたまらない。

 

火曜日

大学に行った。ゼミの人にこのブログの存在を思わぬ経緯で知られてしまった。

Enjoy Music Clubの『100%未来 feat.三浦直之(ロロ)』が最高だ。

soundcloud.com

 ポップカルチャーに救われてきた人間なのでこんな幸せな曲はない。毎日繰り返し聴いている。

 

水曜日

大学に行ってからバイト。細かなことがなにも思い出せない。

 

木曜日

大根仁『SCOOP!』を観に行った。面白かった。冒頭で性が描かれればもちろん作品内に死があるのは当たり前なわけでそう意味でしっかりと芯が通っていた。しかし少し長すぎた。

 

ayU tokiOのライブ映像がYouTubeに上がっていた。

www.youtube.com

誰がなんと言おうと最高なわけで、多幸感に満ち溢れている。生で聴きたい。

 

金曜日

西川美和永い言い訳』を観に行った。とんでもない傑作だった。冒頭の会話だけで、本木雅弘演じる衣笠のめんどくささや自意識が伝わってくる。どのシーンを取り出しても細かなディテールにあふれていて飽きない。冒頭のシーンで言えば、急いでスマホを机に置いた時のストラップの揺れ。妻の骨壷を持ちながら車のミラーで髪の毛を気にする姿。そしてそれを見つめる池松壮亮演じる岸本の目線などなど。序盤の一連のシーンや会話で傑作だと確信した。家庭の描き方を素晴らしかった。西川監督の師匠である是枝監督の影響と言ってしまえばそれまでであるが、それ以上のものも見れたのではないだろうか。色々他の人の感想をツイッターなどで見ていると、優しい物語で泣いたと書いている人が多かった。しかしながら本当に優しい物語なのだろうか。僕はどこまでも意地悪な映画だと感じた。衣笠という人間の他人とのわかりあえなさ。僕はそこに共感して感動した。わかりあえなさの肯定と言ったほうがいいのかもしれない。とにかく素晴らしい映画だった。今年観た映画の中で、1番良い演技をしていたのは『永い言い訳』の本木雅弘で決まりだ。

 

映画の後は、ユーロスペースで『テアトロコントvol.12』を観た。今回はトリコロールケーキ、夜ふかしの会かもめんたるチョップリンの4組。正直なところ、あまり面白くなかった。なんというか、全体的なグルーヴ感のようなものがなかった。前回の玉田企画、Aマッソ、さらば青春の光ラブレターズがあまりにも最高過ぎたからかもしれない。かもめんたるの「ノノムラ」というコントは面白かった。サッカー経験のないくせに子どもとサッカーをする父親を戒める世界、という斬新な設定に笑った。

 

土曜日

朝10時から自分の通っている大学の学生映画祭の審査をした。なんと21時頃まで学生映画を見続けたのだ。地獄だった。なんというか、斜に構えた映画が多すぎた。もっとストレートに青春だったり愛を語ってもいいのではないだろうか。確かにそれを語ってしまうの恥ずかしいことだが、中途半端な暗い映画など観ていたくないのだ。

 

日曜日

この日も朝から学生映画の審査。この日観た作品にダントツで面白いものがあった。『赤色彗星倶楽部』という映画だったのだが、おそらくこの作品は外部の映画祭でもなにかしらの賞をもらえるのではないだろうか。素直に感動して泣きそうになってしまった。この日も夜まで審査があったのだが、この作品を観れたので良い日になった。

 

 

 

 

火花と断片的なものの社会学など 10月17日〜10月23日

月曜日

大学で授業を受けた後にバイト。芸能人が来た。一緒にシフトに入っていた人が、同郷だから親近感が湧くとテンションが上がっていた。名前はわからないと言っていた。僕はその人が渡辺えりだと知っていたが伝えなかった。

 

火曜日

ゼミに贅沢貧乏の主宰の山田由梨さんが来た。年齢が自分と2歳ほどしか変わらないのに物事をしっかりと考えていて、才能がある人はやっぱり違うと感心してしまった。その後の打ち上げでも面白い話をいくつも聞けた。

夜はアルコ&ピースのラジオ。今回も安定して面白かった。前回、おしゃれな場所をインスタのエサ場と言っていたのが最高だった。

しかしながらANNでの面白さを知ってしまったら1時間では短すぎる。2時間の枠で聴きたい。

 

水曜日

大学で授業を受けた後にバイト。

 

木曜日

五反田団の『pion』を観た。去年の初演も観ているので2度目になる。この作品は本当に好きだ。一見くだらないようで実は時間や愛の話であったりする。今年は五反田怪団はやらないのだろうか。

 

金曜日

今週のキングちゃんを見たのだが、又吉プロデュース王が面白すぎた。声を出しながらずっと笑っていた。冒頭で千鳥の大悟が、「今、1人の天才芸人が死のうとしている」と言っていて、まさにその通りだと思った。又吉の芸人としての姿を見れてよかった。プロデューサーの佐久間さん様々である。なんだかんだで最近はバラエティー番組が豊富なんじゃないだろうか。テレ東ではゴッドタンとキングちゃん、TBSでは水曜日のダウンタウンとクイズスター名鑑がある。

 

土曜日

Netflixで『火花』を全話見終わった。原作は読んでいないのだが、えらく感動してしまった。最近観たドラマではダントツの面白さだ。いつの間にか感情移入して、後半は辛くて辛くてしかたなかった。テレビで売れるために芸風を変えるべきか苦悩している場面で、何人もの好きなアーティストや芸人を思い浮かべた。売れる前から応援していた人たちがいざ売れて、色が変わってしまうとつい文句を言ってしまう自分が情けない。

後半は終始泣くのを我慢していたのだがラストあたりの居酒屋のシーンでの神谷のセリフで泣いてしまった。芸人引退を決意した徳永に神谷はこう語る。

 

徳永、淘汰された奴等の存在って絶対に無駄じゃないねん。一回でも舞台に立った奴は絶対に必要やってん。これからのすべての漫才に俺たちは関わってんねん。

 

このセリフを聞いて思い出したのは、事あるごとに読み返している岸政彦の『断片的なものの社会学』のこの部分だ。

 

私たちの無意味な人生が、自分にはまったく知りえないどこか遠い、高いところで、誰かにとって意味があるのかもしれない

 

何者にもなれない僕のような人にとって、このような人生まるごとの肯定は本当に救いだ。


日曜日

『何者』を観に行った。面白かったのだが、どうしても朝井リョウの顔が脳裏にチラついてしまった。特に今観る必要のない映画だった。

少し季節としては早いような気もするが、夜は1人で鍋を食べた。キムチ鍋にした。今年も鍋を食べまくるつもりだ。

1週間のこと 10月10日〜10月16日

月曜日

大学で授業を受けた後に夕方からバイト。この日は他店舗へのヘルプと分かっていたので1日中暗い気持ちだった。自分の店で制服に着替えてから駅に向かった。お店に着く時間を少しでも遅らせようと駅のホームのベンチに座りながらコンビニで買ったパンを食べた。電車を2本見送った。重い足どりでヘルプ先の店舗へ。新宿のど真ん中にあるお店なので案の定忙しく、働いている人たちはみんなピリピリしていた。初めて行った店舗だったので色々わからないことが多く、「〜はどこに置いてありますか?」などの指をさせば解決する質問にも自分で探せと強く言われる始末。ずっと胃が痛かった。胃が痛くなるのは教習所に通っていた時以来だ。こんなことで胃が痛くなっていたのでは就職したらどうなってしまうのだろうか。

 

火曜日

クリント・イーストウッドハドソン川の奇跡』を観に行った。傑作だった。巧みな脚本と見せ方に感嘆してしまった。個人個人の善い行動の連なりが人々を救ったのだという肯定感。なによりも乗客155人が匿名性を帯びない名前を与えられた個人というところに涙してしまった。この映画は、大きな事故によって匿名になってしまった人々を固有の存在として掬い上げているのである。イーストウッドの作品が好きなので、毎年劇場で新作が公開されていることが嬉しくてしかたない。まだまだ映画を撮り続けて欲しい。

 

水曜日

都内の広い範囲で停電があった。大学で授業を受けている時に、大きな音とともに電気が消え教室が暗くなった。授業は停電にお構いなしに進められた。すぐに電気は復旧した。この一瞬の間に被害を被ってしまった人が多くいたのだろうが、不覚にもわくわくしてしまった。電気が消えたあの瞬間を何万人の人が共有していたのだ。その事実がたまらなかった。

 

木曜日

大学で授業を受けた。授業中に川上弘美の『このあたりの人たち』を読み終えた。ボブ・ディランノーベル文学賞を受賞した。中学生の時によく聴いていた。レンタルしてきたCDに付いていた歌詞カードをコピーして、曲を聴きながら読んでいたのを思い出す。今でも実家の自分の部屋の机の1番上の引き出しに入っている。そこの引き出しには、チョコボールの銀の羽も入っている。

 

金曜日

大学の友達4人とご飯を食べに行った。大学の数少ない友達だ。夏休みにあったことを話したりなどした。ある1人がタイ旅行の話をしてくれたのだが、なかなか衝撃的だった。風俗に行って女の人だと思っていた人がいざ服を脱いだら男だったという話である。タイなのでよくありそうな話だがいざ身近な人にそんなエピソードを話されたら笑うしかない。本人は深刻そうであったが。ある1人は福井の若狭に仏像を見に行ったと話してくれた。仏像の質が違うと熱弁してくれた。初めて「仏像の質」という言葉を聞いて笑ってしまった。楽しい夜だった。

 

土曜日

ずっとだらだらしていた。youtubeでAマッソのネタを見たり、オザケンを聴いたりしていた。

 

日曜日

夜にクイズスター名鑑を見た。ずっと笑っていた。こんなに面白い番組を毎週見られるなんて幸せだ。