記録

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京都やロロのいつ高など 11月7日〜11月13日

月曜日

大学で授業を受けた後にバイト。とくに面白いことはなかった。

 

火曜日

昼頃から飛行機で大阪へ行った。ゼミの自主参加の授業のためだ。自分は水曜日から参加する予定だったのでこの日は京都まで移動して観光した。あいにくの雨だったのだが、ちょうど紅葉の季節なのでお寺に行くことにした。ちょうどこの日から永観堂というお寺でライトアップが始まるということなので行ってみることに。

初めて行ったお寺だったのだが、池に色づいた葉が映っていて綺麗だった。

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こういうそれっぽい写真を撮ってはみたものの、あまりにもそれっぽ過ぎて撮っている自分が恥ずかしくなった。

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雨のせいか人もあまりいなく、ゆっくりと見ることができた。

夜は京都に住んでいる友達とご飯を食べた。おしゃれな創作京料理のお店に連れて行ってくれたので緊張した。お互いに来年から就活が始まるのでこれからのことを話した。自分に自信があって、進むべき方向性が定まっている人が羨ましい。夕飯を食べ終え、さよならをした。

 

水曜日

朝から大阪のとある高校に、高校演劇の指導で有名な先生の授業見学に行った。本当に刺激的で素晴らしい授業だった。基本的には演技というよりも身体の運動なのだけれど、常に空間を意識した指導に驚かされた。こんな授業を高校生の時に受けたら、今後の人生であらゆる物事に対する見方が変わってくるのではないだろうか。

これは先生の指導とは関係ないのだが、楽しそうに体を動かす高校生たちを見て無性に感動してしまった。彼ら彼女たちの運動が生に直結している様子と、どこまでも開かれた可能性に向かって全力で取り組む姿勢に泣きそうになった。大阪に行った甲斐があった。

授業を見た後は京都に戻った。夜からお芝居を観る予定だったのでそれまでの間、嵯峨の大覚寺に行った。ここはいつ行っても比較的人が少ないので好きなお寺だ。

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ここでもそれっぽい写真を撮った。

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永観堂ほどは紅葉していなかったが派手過ぎない感じが良い。

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 大覚寺から帰ってくるバスの中でもそれっぽい写真が撮れた。 

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夜にロームシアターという劇場で庭劇団ペニノの『地獄谷温泉 無明の宿』を観た。とんでもないものを観てしまった。こんなにも圧倒されるお芝居は久しぶりだ。この感覚は観た人としか共有できないのではないか。今年の岸田國士賞受賞作であるわけだが、戯曲だけ読んでもこの凄さは理解できないと思う。

お芝居を観たそのままの足で夜行バスに乗って東京に戻った。

 

木曜日

朝、新宿に着いてそのまま大学に行った。夜行バスの疲れでひたすらに眠かった。夕方からのバイトもだらだらやってしまった。

 

金曜日

AマッソがM-1の準決勝に進出していた。これは嬉しい。どうにか決勝に進んでほしい。もう売れる未来しか見えない。ランジャタイが敗退してしまったのは悔しい。あの漫才がテレビで披露されれば、何かが少し変わるのではないだろうか。あとは、アルピーのラジオで話題のまんじゅう大帝国も動画で見たのだがめちゃくちゃ面白い。またAマッソの話に戻るのだがやはり何度見ても面白い。

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 番組の企画でリズムネタを作らされているのだが、縛られた枠の中でもAマッソらしいネタで本当に最高だ。盛り塩や防人などのチョイスが素晴らしい。

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土曜日

課題をやったりごろごろしていた。

 

日曜日

横浜STスポットでロロの『すれちがう、渡り廊下の距離って』を観た。いつ高シリーズの3作目。今回も素晴らしかった。ああもう「距離」が世の中すべての物語を生んでいるのではないかとさえ思った。渡り廊下を始めとするどこかとどこかを繋ぐモチーフの点在とその往復にたまらなくなってしまった。「楽しい会話ってワープかよ」というセリフも大好きだ。会話だって往復なのだ。大場みなみ演じる白子が篠崎大吾演じる太郎に写真を渡す場面があった。その写真は全て太郎の元彼女との思い出の場所である。ロロ主宰の三浦直之が一貫して描き続けている、好きだったという気持ちはずっと消えずにそこに在り続けるという象徴のようであった。あとは、白子と太郎がひもQによってつながったシーンもおかしいのだがグッときた。本当にこのシリーズが大好きなので語り出せばきりがない。毎度のことながらキャストも最高だった。なかでも大場みなみの役は現実にこんな人がいたら好きになってしまう。特に声がいい。ロロの舞台にでる役者はみんな声が良いように思う。とにかくこのいつ高シリーズがずっと続くことを祈るばかりです。

 

 

 

10月31日〜11月6日

月曜日

大学で授業を受けた後バイト。この日も芸能人が来た。もはや、芸能人が来る喫茶店として売り出せる。東京03のコントは面白いと思う。

なにかバイト中に面白いことはあっただろうか。トーストに塗られているバターが少ないと文句を言ってくるおばさんがいた。別皿にバターだけ山盛りにして持っていったら、トーストにこれでもかと塗り、ペロリと食べてしまった。バターにトーストを乗せて食べているようだった。その隣に座っていた年齢不詳の白いジャージの男性が、俺東大めざしてるんですよ、とおばさんに話しかけていた。なんなんだその宣言はと思った。赤の他人に話すことによって自分を追い込むスタイルなのか。


火曜日

なにがあったか思い出せない。


水曜日

また学生映画の審査をした。6時間もだ。本質的ではないことによって作品を否定する人たちがいて驚いた。あまりにも無駄な議論が多かった。


木曜日

芸劇にチェーホフの『かもめ』を観に行った。僕個人としては満島ひかりの演技を生で見れたのでそれだけで満足してしまった。満島ひかりは最高だ。声がいい。

舞台を観た後はバイト。この日は暇だった。早くお店を閉めれたので帰宅してからここ最近の日課のジョギングをした。暗いコインランドリーの中でパソコンをしている人を見かけた。


金曜日

『ザ・ギフト』を観た。あまり話題になっていないのだがなかなか面白い映画だった。もっと注目されてもいいような気がする。

ブルータスの漫才特集を読んだ。芸人に対するリスペクトがちゃんとあったので安心した。昭和からの漫才史が見応えがあった。


土曜日

TBSラジオのラジフェスに行った。この日の目的はアルコ&ピース、ハライチ、うしろシティの3組のイベント。お昼にバナナムーンでお馴染みのかおたんでご飯を食べた。麻婆豆腐を食べた。美味しかった。去年はめちゃくちゃ混んでいたのだが、今年は空いていた。目的のイベントはとても面白かった。JUNKメンバーももちろん面白いのだが、この3組は次世代感があって良い。


日曜日

ひらのりょう『FANTASTIC WORLD』刊行記念イベントに行ってきた。目的はロロのお芝居だ。ロロ初の音楽劇は現実と虚構が混じりあった素晴らしいものだった。もう一人のゲスト七尾旅人のひらのりょうに対する愛は凄まじいものがあった。大きな愛を目撃した奇跡みたいな夜だった。


1週間のことや永い言い訳など 10月24日〜10月30日

月曜日

大学で授業を受けてからバイト。今週も芸能人が来た。頻繁に来る人なのでもはやなんの驚きもない。池松壮亮は良い役者だと思う。この日は他店舗のヘルプの人と一緒だった。その人が閉店前に自分の店に帰ってしまったので閉め作業が1人だった。夜23時過ぎの薄暗いお店の中が怖かったのでラジオを流しながら作業をした。それにしてもradikoのタイムフリー機能は本当に便利だ。まったく興味のない番組まで聴いてしまう。それが意外に面白かったりするからたまらない。

 

火曜日

大学に行った。ゼミの人にこのブログの存在を思わぬ経緯で知られてしまった。

Enjoy Music Clubの『100%未来 feat.三浦直之(ロロ)』が最高だ。

soundcloud.com

 ポップカルチャーに救われてきた人間なのでこんな幸せな曲はない。毎日繰り返し聴いている。

 

水曜日

大学に行ってからバイト。細かなことがなにも思い出せない。

 

木曜日

大根仁『SCOOP!』を観に行った。面白かった。冒頭で性が描かれればもちろん作品内に死があるのは当たり前なわけでそう意味でしっかりと芯が通っていた。しかし少し長すぎた。

 

ayU tokiOのライブ映像がYouTubeに上がっていた。

www.youtube.com

誰がなんと言おうと最高なわけで、多幸感に満ち溢れている。生で聴きたい。

 

金曜日

西川美和永い言い訳』を観に行った。とんでもない傑作だった。冒頭の会話だけで、本木雅弘演じる衣笠のめんどくささや自意識が伝わってくる。どのシーンを取り出しても細かなディテールにあふれていて飽きない。冒頭のシーンで言えば、急いでスマホを机に置いた時のストラップの揺れ。妻の骨壷を持ちながら車のミラーで髪の毛を気にする姿。そしてそれを見つめる池松壮亮演じる岸本の目線などなど。序盤の一連のシーンや会話で傑作だと確信した。家庭の描き方を素晴らしかった。西川監督の師匠である是枝監督の影響と言ってしまえばそれまでであるが、それ以上のものも見れたのではないだろうか。色々他の人の感想をツイッターなどで見ていると、優しい物語で泣いたと書いている人が多かった。しかしながら本当に優しい物語なのだろうか。僕はどこまでも意地悪な映画だと感じた。衣笠という人間の他人とのわかりあえなさ。僕はそこに共感して感動した。わかりあえなさの肯定と言ったほうがいいのかもしれない。とにかく素晴らしい映画だった。今年観た映画の中で、1番良い演技をしていたのは『永い言い訳』の本木雅弘で決まりだ。

 

映画の後は、ユーロスペースで『テアトロコントvol.12』を観た。今回はトリコロールケーキ、夜ふかしの会かもめんたるチョップリンの4組。正直なところ、あまり面白くなかった。なんというか、全体的なグルーヴ感のようなものがなかった。前回の玉田企画、Aマッソ、さらば青春の光ラブレターズがあまりにも最高過ぎたからかもしれない。かもめんたるの「ノノムラ」というコントは面白かった。サッカー経験のないくせに子どもとサッカーをする父親を戒める世界、という斬新な設定に笑った。

 

土曜日

朝10時から自分の通っている大学の学生映画祭の審査をした。なんと21時頃まで学生映画を見続けたのだ。地獄だった。なんというか、斜に構えた映画が多すぎた。もっとストレートに青春だったり愛を語ってもいいのではないだろうか。確かにそれを語ってしまうの恥ずかしいことだが、中途半端な暗い映画など観ていたくないのだ。

 

日曜日

この日も朝から学生映画の審査。この日観た作品にダントツで面白いものがあった。『赤色彗星倶楽部』という映画だったのだが、おそらくこの作品は外部の映画祭でもなにかしらの賞をもらえるのではないだろうか。素直に感動して泣きそうになってしまった。この日も夜まで審査があったのだが、この作品を観れたので良い日になった。

 

 

 

 

火花と断片的なものの社会学など 10月17日〜10月23日

月曜日

大学で授業を受けた後にバイト。芸能人が来た。一緒にシフトに入っていた人が、同郷だから親近感が湧くとテンションが上がっていた。名前はわからないと言っていた。僕はその人が渡辺えりだと知っていたが伝えなかった。

 

火曜日

ゼミに贅沢貧乏の主宰の山田由梨さんが来た。年齢が自分と2歳ほどしか変わらないのに物事をしっかりと考えていて、才能がある人はやっぱり違うと感心してしまった。その後の打ち上げでも面白い話をいくつも聞けた。

夜はアルコ&ピースのラジオ。今回も安定して面白かった。前回、おしゃれな場所をインスタのエサ場と言っていたのが最高だった。

しかしながらANNでの面白さを知ってしまったら1時間では短すぎる。2時間の枠で聴きたい。

 

水曜日

大学で授業を受けた後にバイト。

 

木曜日

五反田団の『pion』を観た。去年の初演も観ているので2度目になる。この作品は本当に好きだ。一見くだらないようで実は時間や愛の話であったりする。今年は五反田怪団はやらないのだろうか。

 

金曜日

今週のキングちゃんを見たのだが、又吉プロデュース王が面白すぎた。声を出しながらずっと笑っていた。冒頭で千鳥の大悟が、「今、1人の天才芸人が死のうとしている」と言っていて、まさにその通りだと思った。又吉の芸人としての姿を見れてよかった。プロデューサーの佐久間さん様々である。なんだかんだで最近はバラエティー番組が豊富なんじゃないだろうか。テレ東ではゴッドタンとキングちゃん、TBSでは水曜日のダウンタウンとクイズスター名鑑がある。

 

土曜日

Netflixで『火花』を全話見終わった。原作は読んでいないのだが、えらく感動してしまった。最近観たドラマではダントツの面白さだ。いつの間にか感情移入して、後半は辛くて辛くてしかたなかった。テレビで売れるために芸風を変えるべきか苦悩している場面で、何人もの好きなアーティストや芸人を思い浮かべた。売れる前から応援していた人たちがいざ売れて、色が変わってしまうとつい文句を言ってしまう自分が情けない。

後半は終始泣くのを我慢していたのだがラストあたりの居酒屋のシーンでの神谷のセリフで泣いてしまった。芸人引退を決意した徳永に神谷はこう語る。

 

徳永、淘汰された奴等の存在って絶対に無駄じゃないねん。一回でも舞台に立った奴は絶対に必要やってん。これからのすべての漫才に俺たちは関わってんねん。

 

このセリフを聞いて思い出したのは、事あるごとに読み返している岸政彦の『断片的なものの社会学』のこの部分だ。

 

私たちの無意味な人生が、自分にはまったく知りえないどこか遠い、高いところで、誰かにとって意味があるのかもしれない

 

何者にもなれない僕のような人にとって、このような人生まるごとの肯定は本当に救いだ。


日曜日

『何者』を観に行った。面白かったのだが、どうしても朝井リョウの顔が脳裏にチラついてしまった。特に今観る必要のない映画だった。

少し季節としては早いような気もするが、夜は1人で鍋を食べた。キムチ鍋にした。今年も鍋を食べまくるつもりだ。

1週間のこと 10月10日〜10月16日

月曜日

大学で授業を受けた後に夕方からバイト。この日は他店舗へのヘルプと分かっていたので1日中暗い気持ちだった。自分の店で制服に着替えてから駅に向かった。お店に着く時間を少しでも遅らせようと駅のホームのベンチに座りながらコンビニで買ったパンを食べた。電車を2本見送った。重い足どりでヘルプ先の店舗へ。新宿のど真ん中にあるお店なので案の定忙しく、働いている人たちはみんなピリピリしていた。初めて行った店舗だったので色々わからないことが多く、「〜はどこに置いてありますか?」などの指をさせば解決する質問にも自分で探せと強く言われる始末。ずっと胃が痛かった。胃が痛くなるのは教習所に通っていた時以来だ。こんなことで胃が痛くなっていたのでは就職したらどうなってしまうのだろうか。

 

火曜日

クリント・イーストウッドハドソン川の奇跡』を観に行った。傑作だった。巧みな脚本と見せ方に感嘆してしまった。個人個人の善い行動の連なりが人々を救ったのだという肯定感。なによりも乗客155人が匿名性を帯びない名前を与えられた個人というところに涙してしまった。この映画は、大きな事故によって匿名になってしまった人々を固有の存在として掬い上げているのである。イーストウッドの作品が好きなので、毎年劇場で新作が公開されていることが嬉しくてしかたない。まだまだ映画を撮り続けて欲しい。

 

水曜日

都内の広い範囲で停電があった。大学で授業を受けている時に、大きな音とともに電気が消え教室が暗くなった。授業は停電にお構いなしに進められた。すぐに電気は復旧した。この一瞬の間に被害を被ってしまった人が多くいたのだろうが、不覚にもわくわくしてしまった。電気が消えたあの瞬間を何万人の人が共有していたのだ。その事実がたまらなかった。

 

木曜日

大学で授業を受けた。授業中に川上弘美の『このあたりの人たち』を読み終えた。ボブ・ディランノーベル文学賞を受賞した。中学生の時によく聴いていた。レンタルしてきたCDに付いていた歌詞カードをコピーして、曲を聴きながら読んでいたのを思い出す。今でも実家の自分の部屋の机の1番上の引き出しに入っている。そこの引き出しには、チョコボールの銀の羽も入っている。

 

金曜日

大学の友達4人とご飯を食べに行った。大学の数少ない友達だ。夏休みにあったことを話したりなどした。ある1人がタイ旅行の話をしてくれたのだが、なかなか衝撃的だった。風俗に行って女の人だと思っていた人がいざ服を脱いだら男だったという話である。タイなのでよくありそうな話だがいざ身近な人にそんなエピソードを話されたら笑うしかない。本人は深刻そうであったが。ある1人は福井の若狭に仏像を見に行ったと話してくれた。仏像の質が違うと熱弁してくれた。初めて「仏像の質」という言葉を聞いて笑ってしまった。楽しい夜だった。

 

土曜日

ずっとだらだらしていた。youtubeでAマッソのネタを見たり、オザケンを聴いたりしていた。

 

日曜日

夜にクイズスター名鑑を見た。ずっと笑っていた。こんなに面白い番組を毎週見られるなんて幸せだ。

 

 

1週間のこと 9月26日〜10月2日

月曜日

山田尚子監督の『聲の形』を観に行った。原作は未読。落下の運動やあらゆる反復が相変わらず上手かった。
 
火曜日
アルピーの新しいラジオ、アルコ&ピースD.C.GARAGEがTBSラジオで始まった。あの伝説的な面白さを誇っていたANNが終わってしまった今、アルピーを拾ってくれたTBSラジオは素晴らしい。ニッポン放送は本当にもったいないことをしたと思う。くりぃむしちゅーのANNを一夜限りで復活させてくれたことには感謝しているが。
2人のトークは放送局を移しただけでなんら変わりなく、面白かった。アルピーのラジオの後は、中3から聞き続けている爆笑問題カーボーイなわけで、最高としか言えない。
 
水曜日
夏休みがついに終わり、大学が始まった。人が多いという感想しか持たなかった。
 
木曜日
三浦直之作演出『光の光の光の愛の光の』を観た。戯曲が素晴らしいだけに役者に不満を言わざるをえない。ロロのメンバーで観たかった。板橋駿谷と望月綾乃が舞台にいるときの締まり具合がそれを物語っていた。それでもラストではどうしようもなく感動してしまうわけなんだけれども。ぜひロロでの再演を望む。
 
金曜日
Aマッソの動画をYouTubeで漁っていた。最近はネタ番組で見かけるようになったのでM-1の決勝にでも行けば確実に売れるのではないだろうか。先々週ぐらいにテアトロコントで見た時も面白かった。その日のテアトロコントには、さらば青春の光も出ていたのだがめちゃくちゃ面白かった。キングオブコントの決勝に行けていないのが信じられない。
 
土曜日
3月のライオン』の最新刊を読んだ。相変わらず素晴らしかった。すべての登場人物が愛おしくてしかたない。映画の出来がどうなるか心配だ。
 
日曜日
キングオブコントを観る。もちろん、かもめんたるを応援していた。しかし、会場の雰囲気や審査の様子から圧倒的に不利だった。テレビであれだけ振り切ったネタを披露してくれたわけだが、二人の悔しそうな顔が忘れられない。いつかかもめんたるの笑いが受け入れられる世の中になって欲しい。去年に引き続き、もやもやが残るキングオブコントだった。

京都・大阪旅行記 9月21日~9月23日

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1日目

朝、電車で成田へ。9時半の便で関西国際空港に向かうためだ。

一週間ほど前、ふとどこかに行こうと思い立った。というのも、夏休みがあともう少しで終わってしまう名残惜しさが突然のように襲ってきたからだ。すぐさま、行先を考えた。LCCでチケットを探すと、大阪行きの便が比較的安かった。大阪へは何度か訪れたことはあるが、すべて某テーマパークと道頓堀周辺にしか時間を割いてこなかった。

11時頃に空港に着いた。この日はとりあえず京都へ向かった。阪急京都線で行われているくるりのスタンプラリーをやるためだ。その名も、くるり阪急京都線沿線再発見スタンプラリー。

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スタンプラリーのためだけに京都に行く日が来るとは。早速、周り始める。

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スタンプには曲名、台紙にはその駅にまつわるエピソードが書かれている。乗っては降りて、乗っては降りてをせっせと繰り返した。京都はバスで移動することが多いので、電車に乗るのはなんだか新鮮だった。くるりの音楽を聴きながら京都の電車に乗る幸せ。2時間もかからずに全てのスタンプを集め終え、河原町で景品のステッカーをもらう。

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本当は全てのスタンプを集めた人はクリアファイルをもらえるはずだったのだが、3000枚限定でもう終わってしまったらしい。

スタンプラリーのためだけに京都を訪れて大阪へ戻るつもりだったが、時間が余ったので京都を少し観光することに。ずっと行ってみたかった南禅寺水路閣へ。

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もっと時間があれば琵琶湖疎水巡りをしてみたいところだが今回は南禅寺水路閣だけで我慢しておく。時間も遅かったことから人もほとんどいなく水路閣をひとり占めできた。本当にこの上に水が流れているのか疑問に思い少し上まで登ってみるとちゃんと流れていた。

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水路閣を堪能した後、計画がなかったのでとりあえず祇園四条へ行った。日が暮れた後の京都っぽさ溢れる風景。

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鴨川を見て、ふと思いたった。鴨川デルタに行こう。森見登美彦の作品や『たまこラブストーリー』で登場したあの場所だ。最近ではNHKドキュメント72時間でも取り上げられていた。鴨川沿いなのだからここから歩いていけるだろうと軽い気持ちで目指したのが間違いだった。遠い。雨まで降ってきた。歩いているうちに暗くなったしまったがついに辿り着く。

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今度は明るくて晴れている日に来たいというのが正直な感想。しかしここからあらゆる物語が生まれたのかと思うとプチ聖地巡礼をして良かった。帰りは電車に乗った。

すっかり夜になってしまったので大阪に戻る。大阪駅からホテルまで徒歩5分ということなので簡単にたどり着けると思っていたが梅田駅と大阪駅周辺は完全なるダンジョンであった。一体自分がどこにいるのかわからない、とりあえずあの建物を目指そうと歩いても地上からたどり着くことができない。30〜40分以上さまよってやっとの思いでホテルに着き、チェックインをした。少し休んでから夕飯を食べに外に出た。大阪に対する知識が乏しいので、安直にたこ焼きを食べる。ネギが馬鹿みたいに乗っているやつにした。

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 お店からホテルへ戻るのにまた迷子になり一苦労した。移動が多く疲れていたのでぐっすり眠った。

 

2日目

9時ごろホテルを出た。この日は大正区を散策することに決めていた。好きな小説家、柴崎友香の生まれ育った街を見るためである。作品にも登場する風景があるということなのである意味聖地巡礼だ。

汐見橋駅から歩き始めた。しばらく歩くと大正橋が見えてきた。大正区は川に囲まれているので橋を渡らなければ行くことができない。川には珍しい形の橋梁がかかっていた。長方形なのだ。普段見かける橋梁はアーチ型が多いのではないだろうか。

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遠くからも撮ってみた。橋って本当に魅力的だと常々思う。映画とか小説に橋がモチーフとして登場するだけでその作品を好きになってしまうこともある。

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 またしばらく歩く。住宅の中にいきなり銭湯が現れた。電線に囲まれながらもスッと伸びた煙突は街に馴染んでいた。

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三泉商店街に辿り着いた。祝日のせいなのかほとんどの店はシャッターを下ろしていたが、ほどよくさびれていていい雰囲気であった。

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 商店街から路地に入ると住宅が広がっているのだが、その中にひときわ目立つ家があった。木造の能登家だ。大正期の建物らしい。

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 路地からは遠くに京セラドームが見えた。こういう風景が好きだ。生活と現代的なものが混ざり合った風景。以前、贅沢貧乏のお芝居を観に西大島に行ったことを思い出した。西大島には大きな団地と昔ながらの商店街があって、駅から街へ向かう橋の上からはスカイツリー見えた。

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三泉商店街を抜ける。こちらが入り口だったのだろうか。

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しばらく歩くとまたもや銭湯を見つけた。

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すぐ近くに泉尾商店街があり、そこを通り抜けぐんぐんと歩いていくと大きな団地に出会った。千島団地だ。

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なんとも巨大な団地でこの広場は一階ではなく、地上一階に商業施設や郵便局が入っているのである。まさに生活のための建物だ。広場ではたくさんの親子が遊んでいて、パシャパシャと写真を撮りまくっていたら不審な目を向けられた。

千島団地のすぐ横には千島公園がある。この公園には昭和山という標高35メートルの人工的に作られた山がある。大阪万博に合わせて開通された大阪市営地下鉄の建設で出た土を盛って作られた山らしい。登ってみると意外に景色が良かった。海が近いだけあって山頂からは工場が見渡せた。

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山を下りてまた歩く。ここまでで約2時間半ほど歩いている。30分ほど歩くと見えてきたのは、めがね橋こと千本松大橋だ。

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 遠くからでもわかる異様な形をした橋である。対岸にも同じように円をかいた橋があり、上空から見るとめがねに見えることからめがね橋と呼ばれているらしい。近づいてみると橋の下に入ることができた。

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ぐるぐると円を描き交差し、最終的には対岸に向かってまっすぐと伸びていくのがたまらない。

ここからまた歩いて中山製鋼所へ向かった。工場地帯特有のどことない寂しさがあるがなんともわくわくするところだ。写真だけで伝わるだろう。

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次なる目的地のなみはや大橋に向かおうとしたかここまで4時間ほど歩いてへとへとだったのでついにバスに乗ってしまう。適当なところで降りて千歳渡船場へ。大正区は川で囲まれているため、市営の渡し船が運行している。料金はかからない。船に乗るなんて小旅行気分だ。

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自転車をおした主婦や野球少年たちが大勢乗っていた。日常に船がある生活なんてあこがれてしまう。

 

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ここからなみはや大橋は30分ほど歩いた。ずっと曇っていた空からついに雨が降り出し、すぐに土砂降りとなった。なみはや大橋に登ってみるも雨のせいでほとんど堪能できなかった。

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しかし、小説に出てくるIKEAを橋の上から見れたのは嬉しかった。

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帰りは大正駅までバスに乗ってしまった。駅に着くと雨は止んでいた。

 

大正区の散策を終え、次は大阪の中心地を見て回ることにした。特徴的なドーム状の御堂筋線の心斎橋駅のホーム。朝の連ドラ『ごちそうさん』でもここの駅の建設のエピソードがあった。『あまちゃん』の後になんとなく見てたけど『ごちそうさん』も面白かったな。シャンデリア風の電灯も良い。

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淀屋橋で降りて建物を巡る。まずは芝川ビル。

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 少し歩いた先の製薬会社が連ねたビルとビルの間に小さな神社があった。小彦名神社という名前で薬の神様が祀られている。

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小さい境内の中には薬がずらりと並んでいた。

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 蔦が絡んでいるのは青山ビル。 

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  武田薬品の旧本社の武田修道町ビル。

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 日本基督教団浪花教会。

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淀屋橋駅まで戻ってくると駅を示すネオンが光っていた。

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 少し暗くなってきたがまだまだ散策を続ける。日本銀行大阪支店。

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大阪府中之島図書館。

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 中も立派であった。

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 すぐ横にあるのが大阪中央公会堂。何か催し物があるらしく人がたくさんいた。

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 難波橋から見えた風景が綺麗だった。生活のすぐ側に水があるのは魅力的だ。

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 橋の近くにある大阪証券取引所

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 これも難波橋からの風景。川の上を渡る高速道路と水に映る様子が美しい。

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最後に大阪駅に戻ってきた。大阪駅の複雑な構造がこの位置からだとよくわかる。何階層にも分かれていて、各々の人々がそれぞれの意思を持って行動しているのが見てとれる。まさに生活と言った感じである。

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 すっかり暗くなってしまったので街の散策を終える。1日歩き疲れてしまったので、夕飯を食べすぐにホテルに戻り寝た。

 

3日目

最終日。昼過ぎの飛行機で帰る予定だったので朝早くから行動した。向かった先は、万博記念公園。阪急梅田駅のこの広さよ。

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モノレールに乗って駅から降りるとすぐに見えてきた。太陽の塔だ。

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 入園券を買い、入場するとすぐ目の前に現れた。予想していたよりもすごい大きい。

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 写真だとその巨大さが伝わりにくいのだが左下にいる人々と比べるとその大きさが少しは伝わるだろうか。僕が見上げているこの塔を、かつて夢や期待に胸を膨らませた少年少女たちも見上げたのだろう。父親も大阪万博に小学生か中学生の時に行ったと行っていた。

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 公園は水と緑にあふれていた。パビリオン連ねていたかと思うとわくわくする。

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 やがて、目的地と言ってもいい国立民族学博物館に着いた。通称みんぱくである。

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 本当に面白い博物館だった。決してネタとして展示されているわけではない。しっかりとした理念のもとに各々の民族や文化について展示されている。

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陽気な墓。死というものの不幸感がなくて良い。

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たしかアフリカの理髪店の看板。東京ヘアカットもある。

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 これは涙壺というものらしく、かつては儀式的に涙を壺に落として利用されていたらしいがいつしかその意味が失われて花瓶として利用されるようになったらしい。なんてロマンチックな壺だろうか。

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 世界の楽器も多く展示されていた。音楽の展示の説明文にグッときた。

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 日本コーナーにあった藁人形たち。

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 2時間ほどいたがまだまだ見ていたかった。飛行機の都合により、泣く泣くみんぱくを後にした。ミュージアムショップで羊飼いのピンズとモンゴル相撲のハンコを買った。可愛いので家に保管する。

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帰りに太陽の塔の後ろが見えた。

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 今ではほとんど誰もいないこの通りに、たくさんの人々がいたことを想像した。

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万博記念公園から直接、関西国際空港へ向かった。飛行機が少し遅れていたが、無事に飛び、東京に帰ってきた。

今回の旅行では、一般的な観光の大阪とは違う側面を見れた気がした。いや、本来の姿と言っていいのかもしれない。建物を見ることによって、かつてそこにあったなにかとその連なりを思った。この旅行の全ては柴崎友香さんの小説と、大阪建築の本に支えられた。

 

大阪建築 みる・あるく・かたる

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