記録

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季節の順序 2月21日

春を通り越して夏の手前のような気温だった。パーカーだけで散歩に出ると汗がふき出し腕まくりをした。半袖で歩いている人もいたが街のいたるところには梅が咲いていて夏ではなく春がくるのだと季節の順序を再確認した。ラジオを聴きながら線路沿いを歩いた。しばらく聴けていなかったさらば青春の光のタダバカをまとめて聴いた。「さよならむつみ荘」オマージュの下品で最低な「さよならブクロ荘」回にマスクの下でひとりニヤニヤした。タダバカはずっと下品で最低でいてほしい。散歩の途中でミニストップを見つけて、コーヒーとプリンパフェを買った。袋をくださいと言うタイミングを逃してしまい、プリンパフェを直に持ったまま散歩を続けた。どこかの公園で食べようかと思ったが公園は見つからず溶けていくアイスに焦ったまま家の方向へ早足で歩いた。ミニストップのプリンパフェを買ったのは、先週の『家、ついて行ってイイですか?』でプリンパフェを買っている人がいて食べてみたいと思ったからだ。『家、ついて行ってイイですか?』は相変わらず素晴らしい。例えば先週の回で言えば、都会の片隅で暮らすシングルマザーや障害を抱えた娘と生活する家族などを掬い出す。そこには意図された物語的なものが含まれているので気を付けなければならないが、それでも市井の人々の生活に光を当てるこの番組が好きだ。そんなプリンパフェを持ったままスーパーへ行き、買い物をした。今週の『おぎやはぎ のメガネびいき』がわさび漬け回だったのでわさび漬けが食べたくなっていたのだ。観たもの聴いたものにすぐに影響を受けてしまう。早足で家に帰り、溶けてしまったアイスを飲むようにしてプリンパフェを食べた。夜はご飯を炊いてわさび漬けを食べた。辛さに足をバタバタさせたりした。

空気階段単独ライブ『anna』を配信で観た。1つ1つのコントの完成度の高さと嫌味なく全てが収束する様、そして根底に流れる愛に感動さえ覚えた。覚えたというか最後のコントは感動していた。好きなラジオが同じという喜びは何事にも代え難い。あの深夜の時間を共有しているのだという感覚。佐藤多佳子『明るい夜に出かけて』やジエン社『夜組』しかり深夜ラジオが出てくる物語は愛おしい。かもめんたるの傑作単独ライブ『メマトイとユスリカ』を観た後のような気分だった。

しばらく前に坂元裕二『花束みたいな恋をした』も観た。もうあらゆるところで語り尽くされているので様々な感想を読んだ。その中で時々見かけた、麦と絹は作中に出てくるポップカルチャーを本当の意味で好きではないという論にどうしても納得できない。これはもちろん、彼と彼女の自意識の有り様に自分を見てしまうからで認めたくないのもかなりの割合である。記号的な固有名詞であるとかそれを表層的な捉え方しかできないとかまさに自分だ。そういう人たちに対して坂元裕二は批判的な眼差しを向けているなどもあったが、それでも麦と絹は作中のポップカルチャーを愛していたし、同じものが好きという喜びは本当であったと思いたい。同じものが好きという奇跡のような出会いは残酷にもありふれたものであり凡庸な出来事なのだが、そのありふれたものであるという提示に救われるような気もする。

今日はアマゾンプライムで『明日への地図を探して』も観た。アマゾンプライム制作のオリジナル映画だ。いわゆるループものなのだがあまり派手さのない淡々とした描き方が好きだった。同じ日を繰り返す中でその1日の中で起きる奇跡を集めるという日常の地続き加減と青春映画のバランスも良かった。

数週間前に職場でヒヤシンスをもらったので育てている。初日はこんな感じだった。

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最初は首を傾げていたが今ではこうである。

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すっかり背筋を伸ばし咲き誇っている。部屋に植物があるのはなんとなく嬉しい。日々成長するものが側にあるのは毎日を違うものとして迎えられるような気がする。これからもっと植物を育ててみようかと悩んでいる。