記録

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髪を切った

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いよいよ明後日は文学フリマだ。とても、緊張する。今は深夜の2時半で、職場の休憩室にいる。雨がざーざーと降っていて、仕事へ向かう途中で足を水溜りに突っ込んでしまい、靴と靴下が濡れていて気持ちが悪い。普段は行かない休憩室にいるのでそわそわする。幸い誰もおらず、窓からは遠くで赤く光る東京タワーが見える。そして、寒い。

今日、髪を切りに行った。文学フリマで人前に出るからだ。人前に出るから少しでも見栄えを良くしたいと思われることがとても恥ずかしく、人目なんて気にしませんよといった涼しい顔をしてボサボサの髪でブースの椅子に座っていたいが、こいつ身だしなみ整ってないなと思われるのも嫌なので髪を切った。たかが、髪を切るだけのことに自意識がぐるぐるしてしまう。そもそも、髪を切ったと書かなければすむ話なのだが、切りたての髪は案外分かるので、文フリに向けて髪を切ってきたのだなと思われるより先に、髪を切ったと口外することによって自分のなかで何かを回避した気になっている。ということで、当日文フリに来られる方は、こいつ髪切ったのだなと心の中で思っていてください。

髪といえば、明らかにカツラの人がさもカツラではないよとした顔で歩いている場面に出くわすときがある。一目でカツラって分かるぐらいならつけないほうがいいだろうと思うのだけれど、実はその本人もカツラをかぶっていることに気づいていないのではないかとふと思った。知らぬ間に人はカツラになっているのだ。だから、自分も実はカツラで、他人からはあいつカツラだなと思われている可能性がある。なにを言っているのだろうか。

改めて、文フリのことを。11月24日(日)に開催される文学フリマ東京に出ます。『生活の途中で』という新刊を出します。執筆者は、こだまさん、斉藤倫さん、三浦直之さん、ヒコさん、久保泉さん、GAME BOYZさん、Nookさん、ミワです。表紙は西村ツチカさんに描いていただきました。手に収まるように、生活に馴染むように、小さめのB6サイズにしました。

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ブースは、【ト-06】です。場所は、東京流通センター第1展示場で、最寄駅は東京モノレール流通センター駅です。友達に場所を行ったら、前々から行くって覚悟しなきゃ行けないところだと言われました。文学フリマは、もし僕がお客さんだったら対面だから絶対緊張してしまうしやっぱり行くのやめようかなと躊躇するようなイベントですが、そんな人間も頑張って出店しているのでぜひ来て欲しいです。

今は仕事が終わって、朝7時過ぎの電車の中いる。相変わらず雨は土砂降りだ。いつのまにか文フリは明日になっている。前回の文フリの時に、何人もの方にブログ読んでますと言われたのがとても嬉しくて、1人でスマホに向かって書いているものがたしかに誰かに届いているのだと思えた。来てくれた方の8割がメガネをかけた人の良さそうな男の子たちで、一緒に肩を寄せ合って生きていこうなとひそかに思っていた。明日は、楽しみ3割、緊張7割だけれど、良い本を作ることができたとは思っているので、会場でお待ちしています。