記録

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相変わらずの日々

10日以上更新しなかったのは久しぶりだ。なにかが変わったようで、しかしなにも変わらない日々が続いている。転職先がなんとか決まったものの、5月からの採用ということで無為な日々の1ヶ月半ほどの延長が決定した。久しぶりの社会復帰はもうしばらく先になりそうだ。それでもこれまでの終わりのない延長期間に抱えていた不安に比べれば今は穏やかな気持ちだ。

相変わらず散歩はよくしていて、先週の日曜日はとても暖かく朝早く起きて自転車を引いたり乗ったりしながら4時間ほど彷徨っていた。住宅街には春の気配がそこら中に満ちていた。

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近所にいる犬は暖かい日差しを避けるように影の下で、へたりと座っていた。この犬がとても好きで、お店の前を通るたびに今日はいるかないればいいなと期待する。

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いつのまにか川沿いまで歩いてきていて、去年の秋にもこの場所へ来たことを思い出す。紅葉がとても綺麗な季節で、その下にいた老夫婦の写真を撮ったがピントが合わずうまく撮れていなかった。同じ場所で写真を撮る。今度はピントが合う。今は木々に葉はないが周囲の植え込みは緑を一層濃くしていた。

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長い散歩を終えて家に帰った。

最近観たもの聴いたものなどについて一つずつ。まず『ドラえもん のび太の月面探査記』は、なかなか面白かった。しかし、大人へ媚びた面白さだ。想像力の素晴らしさについてなどたしかに良いことを言っているがむしろその印象しか残らなかった。あとは、最近のドラえもん映画のポスターもあまり好きではない。逆張りとかではなくシンプルにウッとなってしまう。こういうのが好きなんだろみたいなのにもっともっと反発していかなければ。

ナカゴー特別劇場『駿足』は相変わらずのナカゴーで、くだらなくずっと面白かった。足がめちゃめちゃ速い人がたくさん出てくるお話。なんとなく良い話風に終わるのが最高だ。狭い空間での長距離を表現する演出も良かった。世の中、ナカゴーのように下らなくてもっともっと意味のないことが増えてくれればいい。そういった意味ではおぎやはぎのメガネびいきはずっと素晴らしい。先週の放送で長濱ねる卒業の話題に触れ、「このくらいの感じでラジオやってると、俺たちは絶対燃え尽きない。そもそも火がついてない」「燃え尽きる前に眠くなっちゃう」「息抜き坂を作った方がいい」などと言っていて最高だった。3週間ほど前の小木さんのドッグランの話も面白いのでどこかで聴けたらぜひ。「服を着ていない犬は公然わいせつ」「芝犬はふんどしが一番」などくだらない話ばかりをしている。

小田尚稔の演劇『是でいいのだ』も観た。再々演なので何度も観ている作品だが、3月11日前後の期間で上演していることに強い意志を感じる。そして、孤独や寂しさの肯定に胸を打たれた。

今日は青春五月党『静物画』女子編を観た。柳美里さんによる劇団青春五月党は、ふたば未来学園高校演劇部の生徒によって演じられた。静かでしかし力強い作品だった。文学的言葉と高校生の彼女たちによる言葉が響き合っていて美しかった。どうしたって被災地の高校生による演劇となれば飴屋法水『ブルーシート』を思い出さずにはいられない。どちらも個としての記憶や言葉を持った彼女たち彼らがそこにいる。照明や美術も素晴らしかった。

最後に最近の大きな出来事といえば、人生で初めて絵を買った。散歩をした日の午後だ。決して道端で声をかけられて連れ行かれた先で高額の絵を買ったのではない。SUNNY BOY BOOKSで行われていた、さとうさかなさんの「おもいだしきいろ」の展示を見にいった際に購入したのだ。絵を選ぶということは、自分の部屋を想像することなのだと初めて気がついた。どこに置けばよいか悩み、今はとりあえずそっと本棚に立て掛けてある。朝起きてベッドに腰掛け、目の前に絵が飛び込んでくる景色は新鮮で、毎朝ハッとする。本棚に小さい窓があり、その奥に世界が広がっているようだ。

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