記録

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店長と呼ばれる人

間に合わなかった一言があって、でも、間に合った一言もたくさんあると信じたいです。ちょうどいいタイミングでかけられるちょうどいい一言が、実は、自分たちも気づいてないだけで、この世界にはあふれてるんじゃないでしょうか。それが間に合ってくれたおかげで、私たちはその存在に気づかないだけなんです。ほんとうはそういう一言がたくさんあって、それで私たちは何とかやっていけているのだろうと思います。

自分たちでも気づかない、そういうことがたくさんあって、この世界が成り立っている。そう信じたい。

数年前、雨宮まみさんが亡くなった際に岸政彦さんが書かれたこの一文を見るといつも泣きそうになる。

自分たちも気づかないし、意味もなさないような小さな奇跡はきっといつも起きている。例えば、街中ですれ違った人と同じ音楽やラジオを聴いているみたいな瞬間は実はよくあるのではないか。ある人が、月曜の夜中イヤフォンをしてニヤついて歩いてる人は必ず伊集院のラジオを聴いている、と言っていた。

今日も今日とて夜にファミレスに行った。正面に厨房が見える席に通された。いつもいるギャルの店員が、店長〜月曜休んでもいいですか〜と言っていて、ひゃーアルバイトっぽいと思った。ギャルに店長と呼ばれるのってどんな気持ちなのだろう。全国の店長教えてください。ちなみに、僕が大学1年から3年までアルバイトしていたルノアール某店では、店長がセクハラ疑惑で辞めさせられる事件があった。店長が想いを寄せる人が近所の美容院にいたらしく、そこで髪を切って個人情報を聞いてきてくれとパートの人にお願いをしたというのだ。それをパートの人が会社の上の人に報告して年も年だからと自主退職のような形になったらしい。思いがけない言葉が仕事をなくす結末になるなんて、愛とか恋とかって嫌になってしまうね。こんなことを書いていると、それは愛とか恋とか関係なくって、店長から店員に対する単なるパワハラだ、セクハラだと怒られてしまいます。

今日聞こえてきたファミレスでの会話をいくつか書いて終わりにします。

笑うと免疫良くなるって言うじゃん。
うちいつも笑ってるから。

最近顔色良くなったって言われる。

俺はそう思わないけどね。

今年は風邪の重症化防止を目標に掲げよう

もう本当になんの意味もない会話の断片で泣けてくる。当の本人たちもこの発した言葉を忘れているのではないか。だけど僕はあなたたちの発した言葉を覚えているし、その何気なさに感動さえしている。