記録

記録

台風の前と後のこと

f:id:miwa19940524:20181002231536j:plain

台風が過ぎ去った朝、窓を開けてみると、網戸と物干し竿が消えていた。たしかに前日の夜、外ではもの凄い音がしていたし、鉄パイプの様なものがカランカランと転がる音も聞こえた。あの時、あーなにか落ちたなあとぼんやり思ったが、知らないふりをして布団に潜り込んだ。2年ほど前に台湾へ行った時、夜中、ジリリリリとホテル中にけたたましくベルの鳴る音が響いた。どう考えても廊下に飛び出さなければいけないような状況だったが、僕はその時、気づかないふりをして布団に潜り、寝たふりをした。10分ほど鳴り続けていたような記憶がある。翌朝、誤作動であったと張り紙がされていた。もし本当に火事でも起きていたら、死んでいた。このように、嫌なことやめんどくさいことに巻き込まれそうになった時はとにかく気づかないふりをしてしまう。いわゆる正常性バイアスというものだろうか。いや、そんなことより、網戸が吹っ飛んで消えるなんてことあるんだと笑えてくる。

金曜の夜は、『テアトロコントvol.30』を観た。今回の出演者は、うるとらブギーズ、ウンゲツィファー、ミズタニー、ハナコ。テアトロコントでしか観れないミズタニーは、毎回本当に面白いので、いつかテアトロコントでやった作品をまとめて上演してほしい。キングオブコント王者のハナコも安定の面白さ。とてもタイムリーなタイミングで見れた。

土曜日の夜は明後日公演の坂元裕二作『またここか』を観に行った。始まってすぐは、この演技で正解なのか?と思っていたが、物語が展開されていくうちに必然性を帯びてきて、いつの間にかグッと引き込まれていた。どこまでもすれ違っていく会話や手紙といったモチーフなど、あらゆる部分で紛れもなく坂元裕二作品だった。終盤の、兄弟で父親の癖を言い合う場面など良いところがたくさんあったのだが、個人的には、「許されないより、許されちゃう方が困るんだよ!」というセリフが胸に迫った。全体的に『それでも、生きてゆく』っぽいのかなと少し思った。物販で先行販売の『脚本家 坂元裕二』を買った。本の中に坂元裕二の本棚の写真が見開きであり、食い入るように見た。岸政彦さんの本が何冊かあり、たしかに読んでそうーと思った。劇場の近くが青山ブックセンターだったので、帰りに寄って本を買った。青山ブックセンターは本当に良い本屋だ。ちなみにあのエスカレーターを下った正面にあるショーウィンドウの中に入ってポスターやらパネルを貼ったことがあります。

ENGEIグランドスラムにまんじゅう大帝国が出ていた。しっかりウケていて安心した。しかし、今年のM-1ではまさかの1回戦敗退。信じられない。そして、Aマッソも2回戦で敗退とのこと。何から何まで信じられない。先週の加納さんのコラムが本当に素晴らしかった。全人類必読だ。

http://www.webchikuma.jp/articles/-/1490

ずっと書こうと思って忘れていたのだが、3週間ほど前のオードリーのANNで、若林がコミュニティサイクルを使っているという話をしていた。コミュニティサイクルとは、以前もここで書いたが、まさに、僕も毎日使っているシェアサイクルだ。前々から生活圏が被っていることは知っていたが、同じシステムを利用しているとは知らず驚いた。つまり、若林がまたがったサドルに僕もまたがっている可能性があるということではないか。

台風が去った翌朝は電車が運休していてアルバイト先へ行くことができず、コミュニティサイクルを使おうにも貸し出しがなく、久しぶりに自分の自転車に乗った。電車が止まっているせいで、通勤する人々はぞろぞろと列を連なって新宿方面へ歩いていた。帰宅難民のようであった。みんな会社へ向かっているわけだけども。こちらはスイスイ自転車で追い抜かしていくつもりが、すっかり電動自転車に慣れてしまった体は、ペダルを漕ぐだけで一苦労。山手線は動いているらしいという情報から新宿へ向かうも、駅には入場規制がかかっておりとんでもない数の人。新宿から乗るのは諦め、自転車で渋谷まで。無駄な移動と、台風一過の暑さのせいで汗をだらだらとかきながらなんとか渋谷から電車に乗ることに成功し1時間半の遅刻でアルバイト先に着いた。この日の帰り、スーパーで梨を買った。梨がとても好きだ。果物の中で1番好きかもしれない。ほとんど水みたいな感じだから好きだ。梨は食感のある甘い水だ。しかし、この日に買った梨はあまり甘くなく悲しかった。今週は甘い梨に出会いたい。