記録

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ロロや明日のアーなど 10月30日~11月5日

途中まで書いていた記事が消えるという悲劇から立ち直れずに更新するのが遅くなりました。今さらながら先週のことを書いておきます。

月曜日

朝から夕方までアルバイト。夜は『ゲット・アウト』を観に行った。ネタバレがダメなタイプの映画なので多くは書けないのだがとても面白かった。怖い反面、笑ってしまうところも多々あり、シャマランの『ヴィジット』を思い出させた。事前に予約せずに映画館でチケットを買うと、席がほとんど空いておらず、前から2列目という首に負担のかかる座席だった。自分の隣に女子大生らしき2人組が座っていて、ピザを美味しい美味しいと言いながら食べていた。映画が始まると僕の真隣の人が、いかにも何か怖いことが起こりそうな場面になるとひざ掛けのブランケットをかぶるという行動を繰り返していて、その行為をする度に、自宅のソファで観てるんじゃないんだからと思っていた。いやしかしピザ食べてるしブランケットあるし、映画館ほぼ自宅説もなくはないなとも思っていた。ちなみに僕は怖いシーンになりそうな瞬間は、いかにも怖いの平気ですよ風を装い、スクリーンから目をそらさないふりをするが、実際はスクリーンの端を極力意識を持たず見つめることにしている。ビクッとなるのが恥ずかしいという自意識をまだ捨てられずにいる。時々、ビクッとなった後にそのことをごまかそうと姿勢を正すふりをする人を見かけ、分かるよその気持ち、となるがごまかすぐらいだったらビクッとなって終わりの方がまだ可愛気があるなあとも思う。なので、自分はビクッとなってもごまかさないぞと意識を持ち続けている。そもそもビクッとならなければいいわけで、そのためにスクリーンの端を見つめているのだ。しかし、歩いてる時や電車の中でラジオを聞いていて思わず笑ってしまった時は、咳払いなどをして笑っていませんよ風を装ってしまう。いやむしろ、咳払いをした方が、不意に笑ってしまったんだよ、ということをアピールできるから正解なのかもしれない。電車の中で突然笑いだすようなやばい人ではないんだよというアピールだ。こんなことを考える自意識過剰さはいつになったらなくなるのだろうか。

 

火曜日

大学で授業。大学から新宿まで歩いて、夜から『アキナの漫才単独inルミネ』を観た。ゲストはさらば青春の光とカミナリ。さながらM-1の決勝のようだ。今回のライブでは、さらば森田の万能さが目立っていた。いくつかコーナーをやったのだがそこでの立ち回りのうまさが尋常じゃなかった。テレビが全てとはもはや思わないけれど、もっと露出が増えてもおかしくないはずだ。

 

水曜日

朝から夕方までアルバイト。

 

木曜日

この日も朝から夕方までアルバイト。夜はシアターサンモールへロロ『父母姉僕弟君』を観に行った。ロロ初期の傑作の再演ということでハードルが上がりに上がっていたが、噂に違わぬ素晴らしさだった。ラストシーンの美しさよ。僕がこのブログを始めたのは、日々のことを「忘れない」ようにしようと思い立ったのがきっかけで、それでもどうしても忘れてしまうことばかりだけれど、なんとか記していかなければとあらためて思った。あとは、ロロというか三浦さんが描いてきたことの本質はなにも変わっていないのだなと再確認できた。わがままを言うならば、キャパがもう少し狭く、舞台に額縁がない劇場の方が良かったのかなとは思った。

M-1の準決勝にAマッソが進出していた。予選の動画を見る限り、「レナ」のネタで勝負してるらしい。このネタは生で何回も見ているのだが本当に面白いし好きなネタなのでぜひとも決勝に行き、テレビで披露してほしい。ランジャタイも準決勝進んでいたのは嬉しかった。

 

金曜日

祝日。渋谷へ、弱い人たちコント公演『しあわせになりたい』を観に行った。ゾフィー上田、ラブレターズ塚本、ポテンシャル聡、玉田企画玉田からなるコントユニットの第3回公演。第1回公演を去年観に行き、いまいちだなあと思い第2回公演は行くのをやめたのだが今回はゲスト出演者が面白そうだったため足を運んだ。今回のゲストがほりぶんから墨井鯨子、モグライダー芝、パーパーほしのディスコなど中々いいメンバーだった。コント自体はやはり今回も全てがいまいちで、もっと面白くなってもいいはずなのにと観ているこっちが歯痒かった。ユニットコントって難しいなあと思う。かもめんたるラブレターズ、さらばの円山スクランブルエッグスはとても良いコントユニットだったのでまた公演をやって欲しい。

 どうでもいいことなのだけれど、渋谷などで人混みの中を歩いていると、ふと自分がズボン穿いてないんじゃないかという感覚に襲われる。あれはなんなのだろうか。

土曜日

原宿VACANTで明日のアー『日本の表面』を観た。これがめちゃめちゃ面白かった。現在進行系で日本で起きていることを見事に掬い上げ、笑いとして昇華する手際とセンスの良さが光っていた。もうすでに注目されてはいるが、これからますます面白くなっていくんじゃないだろうか。今回、トリプルファイヤーの吉田さんが役者として出演していたのだけれど、これは完全に星野源パターンに入ったと思う。最近ではタモリ倶楽部で吉田さん特集が組まれ、つい先日は、ドラマ出演が決定したというニュースも見かけた。ちなみにだが、個人的にとても吉田さんが好きだ。タモリ倶楽部での適正バイトを探す企画では、その気持ちわかる…とテレビを見ながら共感し悶えた。知っている人には今さらという感じなのだろうが、吉田さんと今回の明日のアーの公演に出演していた左右というバンドの花池さんの「花池吉田のともだち探そう」という動画がめちゃくちゃ面白い。全部で50回ほどあるのだが一気に見てしまった。

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花池 吉田くんがあっちのグループでバーベキューやってて、向こうに3人くらいでバーベキューやってるやついたらどうする?

吉田 なるべく関わらないようにするかな。すごい自意識強そうだし

花池 思想持ってそうだよね

吉田 おれら普通じゃないと思ってそうだよね

 この自分たちに対する恐るべし客観視。自分を客観的に見てしまう感覚が痛いほどわかる。このあとのやりとりもどうでもいいのだけど泣けてくる。

花池 2人だけでめっちゃ楽しいグループと30人で気まずいグループどっちがいい? 

吉田 そりゃ2人だけでめっちゃ楽しいグループ

花池 よかった

 花池さんの、よかった、の声のトーンも絶妙で良い。このシリーズの中では頻繁に2人の学生時代のエピソードが語られるのだが、どれも面白く暗く切ない。個人的にお気に入りなのは花池さんの当時の文化祭の思い出だ。2分50秒あたりで話している。

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この花池吉田シリーズ、まだまだ続けてほしい。

 

日曜日

KAATで庭劇団ぺニノの『地獄谷温泉無明ノ宿』を観た。去年、京都でも同じ作品を観ているのだが改めてこの作品の持つ異様さに圧倒された。傑作であることは間違いないのだけど感想をうまく言うことができない。とにかく言えることは、舞台美術の素晴らしさだろうか。この作品は、生で観ていないと共有できるものが本当に少ない。観終わった後の、やばいものを目撃してしまったかのような感覚が忘れられない。