記録

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それでも、美しい

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生きていると、思わぬ出来事が起こる。6月25日から7月7日まで高円寺で『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』展が開催されるのだが、7月6日のトークゲストに呼ばれたのだ。歌人の岡野大嗣さんと木下龍也さんによる歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』は、以前にもここで書いたことがあるが、とても好きな歌集だ。そんなお2人と人前に出て話すなど緊張して今から吐いてしまいそうだ。僕にはきっとトークなどできなくて、うなずくとか相槌を打っている自分しか想像できない。それでもなんとか話せるように、準備をしていくつもりです。展示の詳細はこちらです。そうそうたる名前が並ぶ中に、誰だお前みたいな僕がいます。

『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』展 6/25~7/7(※月曜定休)|ナナロク社|note

 

ここ最近は、朝8時に出勤して17時に上がるみたいな日々で、また来週からは夜勤が続くのだけれど、とりあえず今週は色々と面白いものを観れた。ナカゴー×神保町花月『予言者たち』は、よしもととのコラボでどうなるかと思っていたが安定のナカゴーでたくさん笑った。どうしたって、いつものしつこさみたいなものはないので、物足りなさを感じなくはないが、個人的には東葛スポーツの金山さんを見れたので満足した。金山さんは、ただ普通に話すだけでおかしみと哀愁がある。『ていで』の時に、メダルゲームの説明を延々とするのが本当に好きだった。この日は、会場が神保町だったので丸香でうどんを食べた。久しぶりに来たのだけれど相変わらず美味しかった。この値段でこの美味しさなんて不安になってくる。

ナカゴーを観た次の日は、『柴田聡子の神保町ひとりぼっち』へ。先月も聴きにいったばかりだが、あの狭い空間で柴田さんの歌を聴ける贅沢さよ。やはり、「涙」は飛び抜けて好きだ。会場で2人も知り合いに遭遇した。この日も神保町だったので、再び丸香でうどんを食べた。本当に美味しい。

今週のどこかに、横浪修写真展『PRIMAL』を見に行った。

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子どもたちの、一体自分はなにをされているのだろうかという困惑と怒りのような表情は永遠に見ていることができた。繕うことのない、生の感情としての顔をそのまま捉えていた。

今日は、モダンスイマーズ『ビューティフルワールド』を観に行った。もう本当に素晴らしかった。傑作だ。引きこもりの中年と、夫からモラハラを受ける主婦が出会って…という物語なのだが、終盤の展開に完全にやられてしまった。社会は、世の中は、世界は、想像以上に汚れているし美しくないかもしれない。日々、辛いことや嫌なこともある。それでも、だからこそ、世界は美しいと信じて生きていこうと思うことができた。

先日、ポストに手紙が届いていた。僕の本を買ってくれた方からだった。便箋3枚に、ぎっしりと文字が埋め尽くされていた。その中に、「救われた」という言葉があった。時々、ブログのコメントやツイッターのDMで、同じようなことを言ってくれる人がいる。僕が誰かを救うなんて滅相もないと思うのと同時に、自分の個人的な生活を書いたものが、誰かのためになったのだと思うと不思議な気持ちで、嬉しくもある。けれども、誰かのためになるとか関係なく、これからも粛々と日々のことを書いていこうと思います。散らかった部屋で一人コーラを飲みながら、ポテトチップスを食べながら。