記録

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中欧旅行記ハンガリーブダペスト編

もう遠い前のことに思えるのだけれど、まだそれは今年の出来事で、あまりにも日常から離れた風景ばかりでふと振り返った時にいまだに輝いている旅行の思い出を重い腰を上げて書こうと思う。こんなカッコつけた感じの書き出しにしてしまったが本当は旅行記を書くのが面倒になってしまっただけだ。でも旅行の思い出が今も輝いているのは本当だ。

卒業旅行として今年の2月末に、友達と2人でブダペスト、ウィーン、プラハへ行った。この3つの都市へ特別な思い入れがあったわけではない。単に旅費が安く済みそうだったからだ。それと、どことなくいつもの斜に構えたところが出てしまい、イタリアとかフランスみたいなベタな所に行きたくないという謎の主張をしてしまった。この話を姉にしたところ、メジャーな国にも行ったことがないのになに言ってんの?そんなところで斜に構えて楽しいの?と言われた。ちなみに姉は大学時代テニサーで飲み会に明け暮れ、来年そこで出会った人と結婚する。家族で外食をした時に箸を取ってあげなかったり、お酒を注いであげなかったりすると、社会に出てそんなの通用しないからね、そういうところが駄目なんだよ、と言われる。たしかに僕は社会からドロップアウトしたのでぐうの音も出ない。そんなことは今どうでもいいのだ。とにかくなんとなくでこの3つの都市を選んだわけだが、下手にテレビやネットでよく見る観光地みたいなものがなかったために、あらゆるものに新鮮に感動できた。

まずは1つ目の都市、ハンガリーブダペストから旅行は始まる。もう記憶が曖昧なのだが、成田の午前中の便に乗ったような気がする。飛行機はスイス航空で、機内で事あるごとにスイスの国旗のマークが入ったチョコが配られた。寝たような寝ていないようなぼんやりとした感覚のまま10時間ほどのフライトで乗り換え地のチューリッヒへ着いた。空港の中をうろうろしていると、さすがスイスだけあってリンツのお店があり、ダラダラとチョコが流れていた。

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僕はリンツのホワイトチョコが大好きで、一時期狂ったように食べていたので買おうかと思ったが本来の目的地ではない場所でなにかを買ってしまう事に自分の中の誰かが、違うだろ〜と言ってきたのでやめた。すぐにブダペスト行きの時間になったので飛行機に乗り込んだ。飛行機はとても小さく、LCCのような座席の狭さで、乗っている日本人は自分たちだけだった。飛び立つとハムとチーズが挟まったパンが配られた。

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食べている最中に、おかわりはどうですかーとCAさんがトングでパンを挟んでぐいっと前に差し出してきたが黙って首を横に振った。2時間ほどでブダペストに着いた。

空港はあまり広くはなく、こじんまりとしていた。もう夜で外は寒く、雪が散らついていた。ハグリッドのような運転手に乗せてもらい、高速道路で市内のホテルまで連れて行ってもらった。ホテルの廊下がとても長く、シャイニングの廊下じゃん、とテンションが上がり、ブダペスト初の写真はホテルの廊下となった。

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荷物を置き、外へ繰り出すことに。時間は夜の21時ぐらいだった。ホテルを出ると目の前に路面電車の駅があり、電車が走り抜けていった。

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 そしてそのすぐ横には教会があった。

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こんな風景だけでもう、うおー海外にいるぞーとテンションが上がり、寒いのも気にならなくなった。さらに歩き、地下鉄の乗り場まで行く。ホテルの場所は街のはずれにあったのだが駅の周辺は少しだけお店があり、人通りもあった。

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地下鉄に乗り、移動して、とりあえずドナウ川沿いを歩いてみることに。シンプルに美しい景色が延々と続いていた。

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でっかい橋も渡った。

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橋の中盤あたりで振り返ると山の上に建物があり、翌日そこまで歩いて登ることとなった。ちなみにこの建物は昔の王宮。

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この日は、夜遅かったのと移動疲れもありドナウ川沿いを歩いて終了。

2日目

朝食はホテルのバイキング。色々な種類のハムがあり、食べまくった。朝、ホテルの部屋から見えた風景。

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奥に見える建物が昨日の夜ライトアップされていた教会で、昨日は暗くて気づかなかったのだが、ホテルの目の前には公園が広がっていた。さっそく街へ繰り出すことに。とりあえず目の前の公園へ。入り口にはよく見ると毛並みの細かいクマが。

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犬と散歩している夫婦がいた。

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飼い主の後ろをとことこ歩いていて可愛かった。ブダペストでは何度か犬を散歩させている人を見かけたのだがどの犬もリードをつけていなかった。池のほとりにはカモエサマシーン。説明を見るとエサを直に手で受け止めるっぽい。嫌だ。

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公園を抜け、路面電車に乗り、観光地でもあるブダペスト中央市場へ向かった。これが市場の外観だ。

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屋根の模様が最高に可愛い。

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市場はもう、これぞ市場だ!という感じ。

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なんだかあまりにも偽物のような風景だが現地の人たちは当たり前のように買い物をしていた。上から見るとこんな感じ。

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写真だと分かりにくいのだが、二階にもぐるっと建物の壁を沿うようにお店やフードコートのような飲食店が並んでいる。市場を散策した後は街の中へ。いかにも海外っぽい景色に胸が高鳴る。渋谷のスクランブル交差点でテンションが上がっている海外の人の気持ちが少しだけわかった。

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ブダペストの街の中の移動は基本的に路面電車か地下鉄なのだが、その地下鉄が世界で3番目に古く、世界遺産にも登録されているのだ。

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構内はとても古く歴史を感じさせる。そして、電車はめちゃくちゃに可愛いフォルムをしている。めっちゃ揺れるし、扉が驚くほど早く閉まるし隙間空いてるしなのだが可愛さがその全てを超えてくる。電車に興奮していたら、降りる駅がわからなくなってしまい、終点まで行ってしまうミスを犯す。終点は、あまりにも終点感が漂う郊外であった。

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とりあえず一駅分歩いてみることに。住宅街や公園を抜けて行く。

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なんてことない景色なのだけど、海外って言われるだけで海外っぽく見えるのが不思議だ。グーグルマップを頼りに歩いていると観光地らしき場所へたどり着く。USJハリーポッターだ!と真っ先に思った。

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調べてみると、ここは歴史的な建造物とかではなく、昔ここにあった城の再現施設らしい。USJハリーポッターだ!と思ったのはある意味で正解だったのだ。そしてその横には大きな大きなスケート場があった。

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そこには音楽が流れ、人々のはしゃぐ声が響き渡り、それぞれが思い思いに楽しそうに滑っていた。なんでかわからないがその光景に胸を打たれいたく感動した。感動は思わぬ角度からやってくるのだ。しばらくその光景を眺めた後は、ブダペスト観光の定番スポット英雄広場へ。

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ブダペストの歴代の英雄たちの銅像が並べられているのだが、勉強不足のためまったくわからなかった。ちょうどお昼に差し掛かる頃だったので、街の中央へ移動して下調べしてあったお店へ。ブダペストの名物はパプリカ。まずはグヤーシュことパプリカのスープを飲んだ。

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これがもうめちゃめちゃに美味しかった。正直パプリカのスープなんて舐めていたのだが、あまりにも深すぎるコクに思わずシェフを呼ぶところだった。そして、ご飯のようでご飯ではない麦のようなものの上に肉が乗っているやつも食べた。

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これも美味しく泣きかけた。お腹も満たされたのでまた街の散策。可愛い通りを見かけるたびに写真を撮っていた。

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国内の違う都市へ移動するために使われるそこそこ大きな駅。なんだか物語が始まりそうな雰囲気がある。

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外はこんな感じ。夕焼けで綺麗だった。ここでも少し泣きそうになった。

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夕方になったので、昨日ドナウ川沿いから見上げた山の上の王宮を目指すことに。途中まで路線バスに乗って向かう。山の中腹から街を見下ろせたのだがもうすでに美しかった。

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山の頂上付近になると建物が増えてくる。王宮周辺の城下町といったところだろうか。

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車が停めてあることからわかるように、この家々には普通に人が住んでいる。この道を抜けると目の前が開け、大きな教会が現れた。

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模様が可愛い。

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そしてもう少し先に進むと、ブダペストナンバーワン観光地で、ドナウの真珠を眺められる場所へたどり着いた。それはもう文句の付けようがないほどに美しいわけで。

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夕方から夜にかけて雰囲気も変わっていく。

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後ろを振り返ると先ほどの教会もまた一段と違う雰囲気を漂わせていた。

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1時間以上この場所にいた。そして肝心の王宮へ。とにかくデカかった。

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中には入れず王宮の中庭的なところを見回して終了。そして個人的に楽しみにしていた、かつて王宮で使われていた地下道を探検できる場所へ。まったく入り口が分からず30分近くさまよいついに見つける。この左が入り口なのだ。たしかにラビリンスと書いてある。

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地下の階段を降りていく。

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受付があり、そこでお金を払うと本物の火が灯ったランプが貰えた。マジで冗談抜きの真っ暗闇で、ランプが無ければなんにも見えない空間に野放しにされ、迷いまくった。とにかく、道が何本もあり、どこの場所に自分たちがいるのかわからないのだ。

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しかも突然明かりが見えたかと思ったら謎の鉄格子と人形が現れたりするから怖いってもんじゃない。

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途中、あまりにも怖すぎて近くにいたおばさんと少年の親子と行動を共にする謎の交流もあった。ビビりながらも無事出口にたどり着く。もう閉店の時間だったらしく、地下から出ようとした時に、お茶目な従業員のおじさんが、出口を閉めてしまおうとするふざけを見せてきた。小走りで、わーやめてーなんてジェスチャーをしながら階段を駆け上がりそのノリに乗った。もう外はすっかり静まり返っていた。

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王宮の山の上から下り、再び街の中へ戻って夕飯を食べた。現地の人に人気というお店で肉を食らった。

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ホテルに戻る前にスーパーへ行き、謎のお菓子を買った。

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右の棒状のものは美味しくなく、数ヶ月も経っているのにまだ家にあります。この日ブダペストを歩いていていて気になったのが、街のいたるところにゴミが捨てられていたことだ。

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最初は、うわっ治安悪っと思ったのだが、後日調べてみると、なんとこの日は、ブダペストの1年に1度の粗大ゴミの日だったのだ。むしろこんな光景を見られてラッキーというわけでした。

残念ながらブダペストは1日しかいられなかったので、これでブダペスト編は終わり。次はオーストリアウィーン編。いつ書けるかわからないですけど。