月曜日
朝から夕方までアルバイト。
火曜日
友達と有楽町で待ち合わせて『オン・ザ・ミルキー・ロード』を観に行った。めちゃめちゃ羊が死んだ。ドキュメント72時間に出た有楽町駅前の靴磨き屋さんがとんでもない行列で美味しいものでも売ってるのかと勘違いした。
水曜日
この日も朝から夕方までアルバイト。朝の満員電車の中で前にいた女性がスマホで日記らしきものを書いていて、『パターソン』がとても良かったという一行がちらっと見えた。まだ観てなかったと思い出し、週末に観に行こうと決めた。
木曜日
この日も朝から夕方までアルバイト。夜は芸劇シアターイーストで贅沢貧乏『フィクション・シティー』を観た。冒頭のペットボトルが音を立てながら転がり落ちていく演出に痺れた。しかし正直なところ理解できてないところも多い。
金曜日
この日も朝から夕方までアルバイト。今週はほぼ毎日働いていた。夜は大学の友達と会った。突発的に尾道まで鈍行で行った話になり、決まり文句のようによくそんなに長時間電車に乗っていられるねと言われた。もちろん、鈍行に乗るのは金銭面で安く済むというのもあるのだが、移動している感覚を直に感じることができるのも鈍行が好きな理由の一つだ。でも、お金があったら新幹線とか乗るだろうな。
土曜日
花粉症がひどくて目が覚める。出かけようと思っていたのにぐだぐたしてるうちに15時ごろになってしまい、近所の本屋に行っただけで1日が終わってしまった。
日曜日
午前中からジム・ジャームッシュ『パターソン』を観に行った。めちゃめちゃ好きな作品だった。バスの中の男2人の会話がとても良かった。ノートが貰えたのだけど劇中の詩が書かれていて最高だった。
映画を見終わってから墨田区にある、たばこと塩の博物館へ展示「和田誠と日本のイラストレーション」を見に行った。週刊文春の歴代の表紙がずらっと並んでいた。
常設のたばこと塩の展示も見応えがあり、特にたばこの展示は知らない事だらけで少しだけ物知りになれた。たばこの歴史やパッケージの移り変わりなどにとても興味をそそられた。ちなみにたばこと塩の博物館は入館料が100円という破格の安さだった。グッズもとても可愛いものが多く、マッチ箱デザインの小さいメモ帳が何種類も売っていて、『パターソン』を観たばかりだったので買うか非常に悩んだ。
たばこと塩の博物館で展示を見た後は、そのまま隅田川沿い歩いた。この日は、写真を撮りながら、すれ違う人の聞こえてきた会話の断片をメモするという気持ち悪いことをした。写真と共にその会話の断片を書いていこうと思う。
わたしもうお新香しか食べないもの
いいの!思ってるだけが幸せだからいつも
一緒に帰ったのは一度だけ、手も繋いでないし
子どもが来たらどうすんのって
でも歩いては帰れない
けっこうでかい、スカイツリー
でも具だくさんだから
まだあるよね、ここから
それ良くない!そしたらインスタ投稿しよう
こんな感じで会話の断片を意識して盗み聞きしていると、自分の知り得ない誰かの人生が確かに存在し続けているのだと実感する。隅田川沿いから両国まで歩き、そこから総武線に乗った。市ヶ谷の釣り堀の写真を撮りたかったので下車。
ここで写真を撮っているときにも会話を盗み聞きしてメモした
この間行ったところ北千住のマルイだっけ
全身コスプレでいい?
電車の中でも盗み聞きしようと思ったのだけど、電車だとがっつり会話の内容が聞こえてしまいつまらないのに気づいた。すれ違う瞬間に聞こえてくる会話の断片だからこそ興味をそそられるし、いくらでも想像ができるのだ。帰宅してからは夜からキングオブコントを見た。全組面白く、テレビの前でひとりで笑っていた。