記録

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たくさん映画を観た話や藤岡みなみについてなど 4月25日~5月1日

 

 月曜日

 昼間は大学で授業を受けて、夕方からバイト。この日のバイトは他店へのヘルプだった。客層があまり良くなさそうな立地なので嫌だなあと思っていたら案の定怖い人しか来なかった。怖い人たちには必ずお付きの人がいて、お付きの人は絶対に座らずにボスみたいな人の横に立っている。みんなが座っている喫茶店の店内で1人立っている人がいるわけだから異様な光景。ボスが座ろうとすればサッと椅子を引くし、タバコを出せばライターを取り出す。映画みたいだけど目の前で見ると怖くてビクビクしてしまう。コーヒーを出すときも手が軽く震えてしまった。こぼしてしまったら殺されるんじゃないかと思えば思うほどガタガタ手先が震えてまったくの悪循環だった。世の中から怖い人いなくなれ。怖い人って態度云々の前にまず人相が怖い。あの人相の悪さはいつからなのだろう。思い返せば小中高の頃から怖い人は怖い人の顔をしていた。そもそも怖い顔ってなんだよって話になるわけなんだけど、怖い顔は怖い顔としか言いようがない。強いて言えば、なめられたくないって思いが顔面に如実に反映されてる人。きっと怖い顔の人たちには、怖い顔界隈でスタンダードみたいなのがあって、そこに寄せているに違いない。寄せた結果、その顔がいつの間にか当たり前の顔になって怖い顔の人が出来上がってしまうわけだ。たぶん。ビビりながらこんなことを考えてバイトを終えた。

 

 火曜日

 ゼミで、課題として与えられた戯曲についてのプレゼンをやらされた。久しぶりに人前でしゃべったのでガチガチに緊張してしまった。徐々に慣れていかなければ。

 学校が終わった後にCDショップへ行って、スカートの新しいアルバム「CALL」を買った。

CALL

CALL

 

  まずジャケットが良い。最初に見た時は、西村ツチカの絵かなって思ったんだけど久野遥子という人のものらしい。肝心の曲も、アルバム通して切なさが沸き上がってくるようでじっくり聴き入ってしまう。夕方の帰り道なんかに聴きたい。アルバムのタイトルにもなっている「CALL」のPVも良い。

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 深夜にTBSラジオの爆笑問題カーボーイを聴いていたら、太田の口から藤岡みなみの名前が出た。藤岡みなみと言えば僕が中学生の時から好きなタレントである。決してメジャーなタレントなわけではないが、初めてファンになった芸能人と言っても過言ではない人である。高1の時はブログにコメントなんかもしていた。僕のあらゆる趣味は藤岡みなみの影響を受けまくっている。そんな藤岡みなみの名前が毎週聴いているラジオの、しかも爆笑問題の口から出たわけだから深夜ながらテンションが上がった。藤岡みなみがやっているバンドの曲を太田が褒めていてこっちまで嬉しくなった。「色々」が好きと言っていた。

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 実は、僕は高円寺で藤岡みなみを何度も見かけているのだ。ちょうど先週も高円寺駅のホームで電車を待っていたら前に並んでいた。信じられない話だけど本当です。正直な所、何度も見かけているせいで感動は薄れてしまっているわけだけど、長野県に住む中学3年生だった頃の自分に伝えてあげたい。何年後かに本物を見ることができるぞ!だけど何回見かけてもファンです!応援してます!の一言も緊張してかけることができないぞと。とにかく、こうやって好きなもの同士が繋がっていくのは嬉しい限り。別個で好きなものも根っこの部分では繋がっているのだなと久しぶりに実感した。

 

 水曜日

 「ちはやふる上の句」を観た。序盤の説明臭いセリフやわかりやすいリアクションに少し引いてしまったものの、全体を見ればチームものの青春映画としてよくできた作品だった。まずなによりも、広瀬すずの魅力に尽きる。僕たちは今、10代の広瀬すずを見ていて、限られた彼女の時間を見ているわけだから、この映画は広瀬すずのアイドル映画と言ってもいいのかもしれない。しかしそれ以上に、主役以外のエピソードのたくましさがこの映画をより良いものとしていた。机くんの話なんてそりゃ泣いちゃうよ。とにかく下の句が楽しみです。

 

 木曜日

 「アイアムアヒーロー」を観た。花沢健吾の原作ファンなので映画化が発表された時はまったく期待していなかったが、その評判の高さから観ることにした。意外に面白かったというのが素直な感想。死体が積み上がっていく様子は今までの日本映画では絶対に観れなかったので、監督やスタッフの意気込みがひしひしと伝わってきた。原作の英雄の妄想癖もちょうどいいバランスで映画に差し込まれていたので良かった。

 

 金曜日

 なにをしていたか覚えていない。

 

 土曜日

 「ズートピア」を観た。誰がどう見ても傑作としか言えない作品だった。ディズニーほんとすごい。差別や偏見などを内包しながらも、ノワールかつバディもののエンターテイメントとして抜群に面白い。しかも、モンスターズ・ユニバーシティで描かれたようなことまでテーマの中に含んでしまっている。ギャグも何一つすべらずに見事な伏線の回収の中で笑わせてくれる。「ズートピア」に限っては、最近のピクサー作品をはるかに超えている。これもジョン・ラセターの力なのか。確実にもう一度観に行きます。UK版のこの予告編がノワールっぽくて良い。

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  日曜日

 今村夏子の新作を読むために文学ムック食べるのがおそいを買った。

文学ムック たべるのがおそい vol.1

文学ムック たべるのがおそい vol.1

 

  今村夏子の「こちらあみ子」がもう本当に好きで、待ちに待った新作であった。「あひる」という題の新作は、今村夏子の天才っぷりを再確認させる物だった。平易な言葉でしか書かれていないのに全体を漂う不穏さ。今村夏子にはぜひ小説を書き続けてほしい。